大澤屋のAI活用型飼料開発、長野県の次世代成長産業技術開発等支援事業に採択
青果の卸売や小売などを手がける株式会社大澤屋が提案した「AIを活用した『輸送偏重飼料』から『サーキュラーエコノミー飼料』への転換開発」事業が、長野県の令和8年度(2026年度)次世代成長産業技術開発等支援事業に正式に採択された。実証済みの未利用食品資源由来の飼料に対し、深層学習によるAI解析と飼料水分率の最適化技術を統合し、2028年の事業化を目指している。

2028年の事業化に向けた4段階のロードマップ
本事業では、2024年度の基礎研究から2028年の事業化まで4段階の研究開発ロードマップを掲げている。
第1段階となる令和6年度(2024)には「未利用食品資源の飼料化研究〈検証〉」として、野菜加工副産物などの未利用食品資源を対象に乾燥技術の確立と嗜好性試験を実施し、牛のゲップ(GHG)削減の可能性とともに飼料化の可能性を確認した。
続く第2段階の令和7年度(2025)「多原料配合・実証試験〈実証〉」では、信州大学にラボプラントを整備し、多様な未利用食品資源を配合した飼料で実証試験を行い、飼料としての性能と農家の収益性への効果を確認している。
今回の採択事業である第3段階の令和8年度(2026)「AI統合と飼料水分率最適化研究〈確証〉」では、深層学習によるデータ解析と飼料水分率の比較研究を統合する。最適水分率を決定することで、牛が嗜好性高く食べられ、かつGHG削減に寄与する「生体最適化型飼料」の確立を目指す。
最終の第4段階となる「2028年 事業化・社会実装フェーズ」では、スタートアップの設立や仕様書付きアップサイクル飼料の販売開始、長野モデルの地域循環構築、Jクレジットの販売開始とAIスマート供給プラットフォームの運用を行う計画となっている。食品企業、畜産農家、金融機関、大学研究機関をつなぐ「地域循環型GXプラットフォーム」の完成を目指す。
規格外農産物や未利用食品資源の価値創造への歩み
長野県長野市に本社を置く株式会社大澤屋は、青果の卸売・小売で築いた産地とのつながりと販売網を基盤に、規格外農産物や未利用食品資源へ新たな価値を創造する取り組みを進めている。
これまでの成果として、2023年に信州大学「信州100年企業創出プログラム」へ参加したほか、2024年〜2025年には公益財団法人長野県産業振興機構【正式事業名を確認:例「ゼロカーボン技術開発促進事業」】、2026年には長野県 令和8年度次世代成長産業技術開発等支援事業に採択・参画している。
産官学連携による「長野モデル」の構築へ
同社は今後、国内外の販売網とサーキュラーエコノミー飼料を通じて、農業とデジタル産業をつなぐ地域循環事業へと成長していくとしている。ゼロカーボンで持続可能な畜産の実現に向け、地域の食品残さを地域の飼料へと循環させる「長野モデル」を、産官学連携で構築していく方針だ。
株式会社大澤屋の概要
- 会社名:株式会社大澤屋
- 所在地:長野県長野市東和田501番地4
- 代表者:代表取締役社長 坂口政廣
- 事業内容:青果の卸売・小売、未利用食品資源のアップサイクル事業ほか
- URL:https://ohsawaya.co.jp/
本記事は株式会社大澤屋の発表をもとに作成されています。
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