日立、データセンター向けAI運用ソリューション群を提供開始 北米から順次展開
株式会社日立製作所は、データセンターを構成する電力・IT・冷却設備などの各領域を横断し、AIを活用した自律運用や全体最適化を提供するソリューション群「HMAX Data Center」の提供を開始した。第一弾として、中核となるデータセンター統合管理サービス「HARC for Data Center」を北米向けに提供開始する。日本向けには、国内ニーズを取り込んだサービスを2027年1月から提供開始する予定となっている。
設備を横断した統合監視と障害の相関分析を実現
AIの普及に伴ってデータセンター需要が急増する一方、サーバー稼働や冷却に伴うエネルギー消費の増大に加え、個別に管理されているインフラ設備の運用複雑化が課題となっている。
日立はこうした課題に対応するため、IT・OT・プロダクトの強みを生かし、戦略SIBビジネスユニット主導で「HMAX Data Center」を開発した。グローバルで80社以上のクラウド運用改善実績を持つ「HARC」を中核に、グループの設備運用ナレッジとフィジカルAIを組み合わせることで、マルチベンダーの電力・IT・冷却設備の統合監視や、設備をまたいだ障害の相関分析、運用改善までを支援する。
日立製作所執行役専務で戦略SIBビジネスユニットCEOを務める谷口潤氏は、グループの強みを結集して新たな運用モデルを実現し、AI時代のデジタル社会に貢献していく考えを示している。
「HMAX Data Center」は、AIで社会インフラの革新を目指すソリューション群「HMAX by Hitachi」の新たなカテゴリーに位置付けられる。今回提供する「HARC for Data Center」では、統合運用プラットフォームと日立の専門スタッフによる支援を組み合わせ、運用品質の向上を図る。
電力・冷却設備やITインフラ、エネルギー管理、セキュリティなどの運用データを統合し、データセンター全体の可観測性を提供する。ITとOT両面のセキュリティ統合監視ダッシュボードや異常検出ルールにより、安全な運用を支援する仕組みだ。障害発生時には、AIによる異常検知と横断的なデータ分析を通じて、根本原因の特定から対応策の提示、復旧までをサポートし、事後分析レポートの作成による再発防止や運用レジリエンスの向上にも寄与する。

日立は今後、パートナーとの協創を通じてサービスラインアップを順次拡大する計画を立てている。系統電力から自家発電・蓄電・放電に至るエネルギー活用の最適化や冷却制御の効率化、障害の予兆検知、キャパシティ管理による設備利用の最適化など、データセンター全体の最適化を目指す。
なお、本ソリューションは、2026年9月3日・4日に開催予定の「Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPAN」の展示会場において、デモなどが紹介される予定となっている。
日立製作所の概要
- 売上収益:10兆5,867億円(2025年度/2026年3月期)
- 連結子会社数:606社(2026年3月末時点)
- 従業員数:全世界で約29万人(2026年3月末時点)
本記事は株式会社日立製作所の発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



