サイカルトラスト、半導体製造基盤の真正性を担保する特許を取得
サイカルトラスト株式会社は、半導体製造装置やその構成部品の真正性を証明する技術について、2026年8月5日に特許庁から特許査定を受領し、権利化が確定したことを明らかにした。この技術は、現実空間で物理的な身体を伴って自律稼働するフィジカルAIの誤作動や暴走を防ぐため、半導体の製造起点における不正部品の混入を未然に遮断するものだ。同社は製造インフラ側の真正性を担保することで、サプライチェーン全体の安全確保を目指す。
工場や物流、医療などの現場で自律稼働するフィジカルAIの導入が拡大している。自動運転領域を除くフィジカルAIの世界市場は年率34.4%で成長し、2050年には8,000兆円(1ドル=160円換算)規模に達すると推計されている。
一方で、その頭脳となる半導体には模造品の流通といった課題が存在する。米国半導体工業会(SIA)の推計によれば、米国防総省が調達する保守・交換用半導体の最大15%が模造品とされる。受け入れ現場では、ラベルの貼り替えや使用済み部品の再還流、不一致発生時の原因特定難といった問題があり、不正部品が製造ラインへ混入するリスクが懸念されていた。
模造品混入を防ぐ特許技術「鑑定証明システム(R)」の仕組み
同社の特許技術である「鑑定証明システム(R)」は、半導体製造装置と構成部品の真贋を判定する仕組みを備えている。主な特徴は以下の3点となる。
- 部品ごとの証明書紐付け
ラベルの二次元コードから正規IDを生成し、供給元が発行した「電子分析証明書(eCoA)」等を取得。部品の刻印や外観、重量などの物理的特徴と突き合わせて正規性を確認する。
- 出荷から廃棄までの記録照合
証明書と、流通から廃棄に至るライフサイクル全般の記録を照合し、廃棄済みIDの再利用や重複登録を検知する。
- 異常判定とライン混入の遮断
照合時の不一致を5パターンに分類し、判定表を用いて7種の不正類型へ自動で振り分ける。PQC・QKDといった次世代暗号技術やゼロ知識証明にも対応し、不正部品の混入を防止する。
代表者コメントと国際標準化への取り組み
サイカルトラスト代表取締役の須江剛氏は、フィジカルAIの安全性を担保するには頭脳となる半導体の真正性が不可欠であるとし、製品側だけでなく製造起点であるインフラ側の真正性を証明する重要性を述べている。
同社は知的財産の保護を進めるため分割出願を継続する方針をとる。また、40件超の国内外特許・出願を基盤に、国際標準規格「ISO 26345」(ISO/TC 307にて策定中)の提案および原案作成を主導している。
- 本社所在地: 東京都渋谷区
- 代表者: 代表取締役 須江剛
- 受賞歴: 2025年に「発明大賞(発明功労賞)」を受賞
- 公式Webサイト: https://cycaltrust.co.jp/
本記事はサイカルトラスト株式会社の発表をもとに作成されています。
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