理研、若手リサーチエンジニア育成へフェロー制度創設し公募開始
理化学研究所(理研)は、次世代の研究パートナーとなるリサーチエンジニアを目指す若手人材の育成に向け、「理研リサーチエンジニア・フェロー」を創設した。2026年9月2日より公募を開始している。研究経験とデータ・AI利用などの情報技術を併せ持つ人材を育成し、日本の研究基盤の強化と国際的に競争力のある研究成果の継続的な創出への貢献を目指す。
背景にあるAI活用と専門人材の不足
研究活動においてAIが文献調査からシミュレーション、データ解析、論文執筆支援まで全工程を変革しつつある中、データ活用による現象理解や仮説検証が重要性を増している。このような時代には、専門分野の知識とデータ解析の知識を基盤とし、AIや情報技術の特性や限界を理解して研究成果へつなげる能力が求められている。
一方で、日本の研究現場では特定の研究分野への深い理解と、高度な数理・計算・情報スキルを兼ね備えて研究者と対等に協働できる人材が不足しており、その解消が研究力の維持・強化における課題となっている。
研究者と協働する専門職リサーチエンジニア
リサーチエンジニアは、自身の研究経験と数理・計算・情報のスキルを生かし、研究分野やプロジェクトを超えて研究者と協働する専門職と位置づけられている。単なる研究補助や技術支援にとどまらず、研究課題の設定から実装、検証、成果創出までを研究者と共に担うパートナーとして、アカデミアと産業界の境界を越えた科学技術の発展への貢献が期待されている。
理研リサーチエンジニア・フェローの特徴
理研リサーチエンジニア・フェローは、リサーチエンジニアを目指す若手人材の登竜門として位置づけられており、主な特徴として以下が挙げられている。
- 最先端の研究現場での実践経験:理研の多様な研究領域において研究者と協働し、数理・計算・情報技術の研究利用に関する実践的な経験と実用的なスキルを習得する
- 専門性の向上支援:理研の研究室で各分野の専門性を深めるとともに、理研情報統合本部の支援によりデータ活用やAI利用、情報セキュリティなどの高度な知識・スキルを学ぶ
- 多彩なキャリアパスの形成:複数の研究室や研究領域での経験を通じて広い視点を養い、国内外の大学・研究機関での活躍、専門分野の研究者へのステップアップ、産業界への転出など多様な進路につなげる
人材育成エコシステムの構築へ
今回の取り組みは、理研における人材育成や確保にとどまらず、大学や研究機関、産業界などと連携しながらリサーチエンジニアが継続的に輩出され活躍するエコシステムの構築を目指すものとしている。理研は本取り組みを通じ、日本全体の研究力とイノベーション創出力の抜本的な強化に貢献するとしている。
本記事は理化学研究所の発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



