約80点の作品が展示、中野正貴写真展「Pathos」が東京で開催
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、2024年8月2日から9月24日まで、東京都港区のキヤノン S タワー1階ギャラリーSにて、写真家の中野正貴氏による写真展「Pathos(パトス)」を開催する。
本展では、2000年前後にキューバや香港など海外で捉えた約80点の作品が展示される。「Pathos」とは、ギリシャ語で情熱や欲情、情念、哀愁などの快楽や苦痛を伴った感情状態を意味する。中野氏は、新しい世紀に突入する希望と不安が交差していた時代に、そのはざまで揺れ動きながらも、強く生き抜いていこうとする人々の姿に魅せられ、シャッターを切った。
常に日本と比較しながら撮影された作品からは、政治や経済の過渡期の中でたくましく生きる人々の生命力を感じ取ることができる。昨今の日本国内の情勢に思いを馳せながら作品を鑑賞すると、喜び、恐れ、怒り、悲しみなど人間の根本的な感情がその国の風土や価値観と融合し、文化の形成に影響を与えていることに気づくかもしれない。
また、8月31日には中野氏によるトークイベントも開催される。定員は30名で、7月16日よりキヤノンギャラリーのウェブサイトから先着順で申し込みを受け付ける。
中野正貴氏は、1955年福岡県生まれ。1979年に武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン科を卒業後、写真家の秋元茂氏に師事。1980年に独立し、雑誌表紙や各種広告撮影を手掛ける。2001年に写真集「TOKYO NOBODY」で日本写真協会賞新人賞を、2005年に写真集「東京窓景」で第30回木村伊兵衛写真賞を受賞するなど、数々の賞を受賞している。