アプリ開発を加速、自動UIテストツール「ゴリラテスト」

KLab株式会社は、AI技術の研究と活用で培った技術とノウハウを基に、企業のDX支援を目的としたAIソリューション事業を展開すると発表した。第1弾として、モバイルアプリ開発の効率化を図る自動UIテストツール「ゴリラテスト」の提供を開始する。

近年のモバイルアプリは、多様なネットワーク環境やOSおよび端末上で利用されるため、テストケースが複雑化している。特にゲーム分野ではグラフィックスのリッチ化が進み、従来のシナリオテストだけでは品質保証が難しくなっている。さらに、頻繁な機能改変によりシナリオテストのスクリプトもすぐに古くなるという問題も顕在化している。

「ゴリラテスト」は、これらの課題を踏まえ、AI技術を利用してUIパーツを自動認識・タップすることでスクリプト不要とし、網羅的な画面テストを実現するツールだ。シナリオテストでカバーできない不具合の検出、ビルド後の自動テスト実行による早期不具合発見、長期間使用時の性能や安定性評価などの利用ケースが考えられる。

「ゴリラテスト」の特徴は、テストのためにアプリにスクリプトを埋め込む必要がないことだ。UIの位置や操作方法、アプリの内部データ等を提供しなくても、自動的にUIを認識してテストできる。AI技術により、ボタンやスライダ、プルダウンなどの多様なUIパーツを高精度で認識し、タップを行う。また、カバレッジ率の高いテストを実施するため、押されていないボタンを優先的にタップしたり、同種ボタンの優先度を下げたりする機能も導入されている。

KLabは、「ゴリラテスト」の機能強化など、今後も多様化するモバイルアプリのテストニーズに応えていく方針だ。また、AIなどの先進技術の研究開発に継続的に取り組み、積極的にサービス化を目指すとしている。