「こころを可視化するAI」がウェルネスツーリズムの効果を実証

株式会社アドダイスは2024年6月6日、福井県三方上中郡若狭町の株式会社デキタが主催する「医療的知見を活かしたアドベンチャーツーリズムの推進」において、同社の「こころを可視化するAI」を用いてツアー参加者のストレスが軽減したことを医学的見地から実証したと発表した。

このツアーは2023年12月に1泊2日で実施され、20名の参加者を迎えて、永平寺で修行していた住職による坐禅、組織開発専門家によるチームビルディング、地元食材を用いたかまどご飯炊き、焚き火などの体験が用意された。

アドダイスはツアー前後の数週間、参加者にスマートウォッチを装着してもらい、心拍数などのバイタルデータを継続的に計測。そのデータをAIで解析し、参加前・参加中・参加後において、「こころの疲れスコア」をはじめとするAIスコアの変化を調査した。

「こころの疲れスコア」は、「こころがどれだけ疲れているか」をあらわすスコア。スコアが10に近づくほど、こころが疲れている、ストレスが高まっていることを示す。

調査対象14名について、ツアー参加前の測定により3グループに分類。

参加前のこころの疲れスコア呼称人数
2未満(1)ストレス軽度群4名
2以上・5未満(2)ストレス中度群6名
5以上(3)ストレス重度群4名
ツアー参加前からの経過
ツアー参加前からの経過

その結果、参加前に高いストレス状態にあった人ほど、ツアー参加によって「こころの疲れスコア」が大きく低下。また一部の参加者は参加3週間後もスコアが低下した状態が継続し、ウェルネスツーリズムのストレス軽減効果が医学的に実証された。

アドダイスは独自のAI技術「SoLoMoN® Technology」に基づき、バイタルデータからこころの状態をスコアで可視化するAIソリューションの開発に取り組んでいる。同社は今後も「こころの疲れスコア」を搭載したAIの提供を通じて、すべての人のウェルビーイングの実現に努めていくとしている。