札幌市営地下鉄でタッチ決済導入へ
札幌市、札幌市交通局、三井住友カード、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、ジェーシービー、日本信号、QUADRACは、2025年春に札幌市営地下鉄の全46駅でクレジットカードやデビットカード等のタッチ決済による乗車サービスの実証実験を開始すると発表した。
この取り組みは、札幌市が設置する「札幌DXラボ」に対する企業提案を受けて実施されるもので、国内外から札幌市を訪れた人や、これまで現金を使用していた人が、現金で乗車券やICカードを購入することなく乗車できるようになる。
実証実験開始にあたり、札幌市営地下鉄全46駅の一部自動改札機にタッチ決済読取部が搭載される。対象となるのは南北線・東西線・東豊線の全46駅で、専用リーダーを搭載した自動改札機が各改札口に1台設置される予定だ。
提供されるサービスは、タッチ決済に対応したカード(クレジット・デビット・プリペイド)や、同カードが設定されたスマートフォン等を自動改札機にタッチすることで乗車できるというもの。対応するブランドはVisa、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯で、Mastercardについては順次追加される予定となっている。
各社の役割としては、札幌市が実証実験に関する各企業間の調整及びプロモーションを、札幌市交通局が実証実験におけるフィールドの提供、現場運用、各種調整における統括等を担当。三井住友カードはsteraプラットフォームの提供、Visa、銀聯のキャッシュレス決済の導入支援および認知プロモーションを、ビザ・ワールドワイドはVisaのタッチ決済に関するソリューション提供・認知プロモーションを行う。ジェーシービーはキャッシュレス決済の導入支援、JCBおよびAmerican Express、Diners Club、Discoverのタッチ決済に関するソリューション提供・認知プロモーションを、日本信号はタッチ決済に対応した改札機システムの開発及び運賃判定に関するSaaS型プラットフォーム”iDONEO”の提供を、QUADRACは交通事業者向け決済および認証に関するSaaS型プラットフォーム”Q-move”の提供を担当する。
タッチ決済は、国内外で展開されている国際標準のセキュリティ認証技術を活用した決済方法で、対応端末にタッチ決済対応のカードまたは同カードが設定されたスマートフォン等をタッチするだけで、サインも暗証番号の入力も不要でスピーディーかつ安心・安全に支払いが完了する。利用できる店舗は、コンビニエンスストア、ファストフードレストラン、スーパー、飲食店、ドラッグストア、書店、百貨店、商業施設等の店舗だけでなく、公共交通機関への導入も進む等、日常生活における利用シーンが拡大している。