ポケペイ、リゾートホテルに施設内電子マネー提供

株式会社ポケットチェンジは、長崎市のリゾートホテル「i+Land nagasaki」において、施設内で利用できるオリジナル電子マネー「アイランドPay」の提供を2024年5月より開始した。同社にとって、リゾートホテルへのマネー提供は初の取り組みとなる。

「アイランドPay」は、「i+Land nagasaki」内の様々なアクティビティ、レストラン、お土産店で利用可能な施設限定の電子マネーだ。利用者はチャージ時にプレミアムが付与されるためお得に利用でき、スマホアプリで支払いができるため紙クーポンの不携帯による問題も解消される。また、1円単位での支払いが可能なため、柔軟な買い物ができるというメリットもある。

一方、運営側にとっては、宿泊料に加えてのサービス・商品購入を促すことで顧客単価の向上が期待できる。余ったマネーは次回の滞在時にも利用できるため、リピーター獲得にも貢献する。さらに、顧客データの分析が可能となり、施策立案をより柔軟かつ迅速に行えるようになる。

利用者は、スマートフォンのアプリストアから無料アプリ「Pokepay」をダウンロードし、ポケペイ内に「アイランドPay」を追加することで、施設内の店舗での支払いに利用できる。

ホテル・宿泊施設では、客室数に限りがあるため、売上向上のためには客単価を上げる必要がある。一般的には、施設内店舗での追加購入を促すために紙クーポンを配布するが、利用に至るまでのハードルが高いのが現状だ。また、競争が激化するリゾート施設では、差別化のために様々なサービス・店舗等を設けるものの、その利用率に課題を抱える施設運営社も少なくない。

そのような課題解決の一案として、施設内利用限定の独自マネーの導入が挙げられる。利用者は携帯するスマートフォンに施設専用のマネーアプリを入れ、還元されたポイントやアプリ内クーポンを利用して施設内の店舗で利用できる。1円単位でのチャージ・支払いが可能なため、利用者側のハードルも低くなる。

さらに、独自マネーを導入することで地域振興にも繋げることができる。DMOが旗振り役となり地域独自マネーを作ることで、CRMでのデータ管理、地域事業者とのデータ共有、分析、効果的な施策立案が可能となる。ポケットチェンジは、独自マネー導入により地方観光の成功への一助になることを目指している。