Utopai StudiosがUtopai Eastを完全統合 アジア事業を一本化
Utopai Studiosは8月28日、アジア太平洋(APAC)地域における事業体制の統合を発表した。合弁事業として展開していたUtopai Eastの完全統合を完了し、国際メディア業界で豊富な経験を持つヒョン・パク氏をAPAC地域社長に任命した。韓国の制作拠点や日本の開発事業、18件を超える映画・テレビプロジェクトをグローバルなスタジオ体制のもとに一本化する。
今回の統合により、韓国を拠点とする制作事業や日本での開発事業、地域パートナーシップ、18件を超える映画・テレビプロジェクトのパイプラインがUtopai Studiosの体制下へ集約された。APAC地域社長に就任したヒョン・パク氏は、全社のIP開発を引き続き担当しながら、APAC全域における開発、制作、パートナーシップ、事業拡大を統括する。
同社では現在、約25件の映画・テレビプロジェクトが開発・制作段階にあり、第一弾の作品群は2026年に制作を開始し、2027年の公開を予定している。韓国と日本のクリエイターが、同社のグローバルな開発・制作・テクノロジーチームと直接連携できる体制を整備するとしている。
東アジア発コンテンツ需要と拠点展開の経緯
Utopai Eastは、Utopai Studiosと投資会社Stock Farm Roadの合弁事業として2025年11月に設立され、10カ月で本格稼働へと移行した。創業時CEOのケビン・チョン氏(現Utopai Studios COO)のもと、韓国での制作拠点構築や日本での開発体制整備、AI制作機能の拡充を進めてきた。
設立の背景には、韓国や日本のコンテンツに対する世界的な需要の高まりがある。韓国文化体育観光部の暫定値によると、2025年の韓国のコンテンツ輸出額は過去最高の149億米ドルに達した。また、一般社団法人日本動画協会の『アニメ産業レポート2025』によると、2024年の日本のアニメ市場は過去最高の3兆8,400億円に達し、その半数以上を海外市場が占めている。
事業拡大の一環として、Utopai Eastは2026年2月にパク氏が設立したソウルの制作会社Alquimista Mediaを買収した。これにより韓国における制作基盤を確立し、15件以上の映画・テレビ向け脚本作品を開発パイプラインに追加した。Alquimista Mediaが参画し、パク氏がエグゼクティブ・プロデューサーを務めた映画『Bedford Park』は、2026年のサンダンス映画祭で米国ドラマ部門の審査員特別賞(デビュー長編作品)を受賞し、Sony Pictures Classicsが配給権を取得している。
日本でのIP開発と国際共同制作の推進
日本では、日本発IPの企画開発および世界市場向け展開に特化した専任開発チームを構築しており、国内のクリエイターやプロデューサー、スタジオとの連携を進めている。
地域展開のプロジェクトとして、ヒョジュ・ヤン氏が脚本・監督を務めるドイツ・韓国共同制作の実写長編映画『Half Moon』がある。Utopai StudiosはドイツのIn Good Company、韓国のPaper Barnとともに出資および共同制作を行い、主要撮影は9月第1週にドイツで開始される予定だ。制作には同社のビジュアル表現テクノロジーが一部活用される。
Utopai Studiosの概要
- 概要:オリジナルIP開発、制作ノウハウ、独自のシネマティック・ストーリーテリングAIシステム「PAI」などを組み合わせたスタジオ体制を構築
- 展開拠点:Utopai Studios APAC、ユートパイGmbH(ドイツ)など
- 公式サイト:www.utopaistudios.com
本記事はUtopai Studiosの発表をもとに作成。韓国のコンテンツ輸出額データは韓国文化体育観光部(2026年6月2日発表資料)、日本のアニメ市場データは一般社団法人日本動画協会『アニメ産業レポート2025』を参照。
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