iDAがファッション業界派遣時給調査を発表 コスメは19年比18.2%増
ファッション・ビューティー業界の人材派遣などを手掛ける株式会社iDAは、就業スタッフの支払実績データをもとに業界の人材市場動向を分析した「iDA ファッション人材レポート vol.1」を発行しました。2026年1月から6月までの支払実績をもとに、業種別6カテゴリおよび主要16拠点の地域別4区分で処遇水準の動向をまとめています。なお、本データは同社が継続接点を持つ派遣就業スタッフの実績に基づく調査であり、販売職全体の統計推計ではありません。
業種別ではコスメが上昇率首位、ラグジュアリーとの格差は縮小
2026年上半期におけるファッション・ビューティー業界6カテゴリの時給水準は、ラグジュアリーの1,550円台が最も高く、百貨店の1,400円前後が最も低い分布となりました。
2019年通年平均比の上昇率は、全6カテゴリでプラスとなる9.9%から18.2%を記録しました。上昇率の首位はコスメ(18.2%増)で、靴・バッグ(16.8%増)が続いています。一方、最高水準にあるラグジュアリーの上昇率は9.9%増と最も緩やかでした。これにより、元から高水準だった領域の伸びが鈍化し、その他の領域のベースラインが押し上げられる傾向が見られ、ラグジュアリーと百貨店の時給格差は2019年通年平均の185円から2026年上半期には152円へ縮小しました。
地域別では南九州や福岡の上昇率が東京を上回る
継続的に支払実績が集計されている主要16拠点を4区分で整理した結果、時給の絶対水準では東京(1,604円)を起点とする首都圏や、梅田・名古屋を含む主要都市圏が1,500円前後から1,600円台で上位となりました。
一方で2019年通年平均比の伸び率を見ると、南九州が19.3%増、福岡が17.9%増となり、東京の13.1%増や梅田の11.3%増を上回りました。都心が絶対水準を牽引する一方で、地方の一部代表拠点が上昇率で追う構図となっています。同社はこの背景として、最低賃金の引き上げや地方での人材確保コストの上昇、観光需要の広がりなどが想定されるとしつつ、因果関係を検証したものではなく最低賃金改定の動きと整合する構造観察であるとしています。
販売職処遇は「一律」から「多軸設計」へ移行
業種・地域・専門性の動きを踏まえ、同社は販売職の処遇設計が単一のレンジから「業種・地域・専門性を織り込んだ多軸設計」の局面に入っていると分析しています。
企業向けの手がかりとして、業種カテゴリごとの報酬バンド設定やキャリアパスの連動、地方拠点の市場帯に合わせた拠点係数の調整、商品理解や提案スキルに応じた専門評価の導入といった3つの観点を提示しています。業界全体のベースラインが押し上げられている中、過去の水準のままでは人材確保の競争力を失う可能性があるとして、定期的な市場水準の点検を促しています。
同社は今後も「iDA ファッション・ビューティー業界待遇マップ」として定点観測を継続する方針で、正社員雇用を対象とした集計も別途公開を予定しています。
調査概要と会社概要
本調査の概要および関係各社の情報は以下の通りです。
- 調査概要:iDAが継続接点を持つ派遣就業スタッフへの支払実績データをもとに集計。全国23拠点を対象とし、地域別集計は継続集計できる主要16拠点に限定(業界全体の統計推計ではない)
- 調査対象期間:2026年上半期(1月〜6月)の月次加重平均時給の単純平均(比較起点は2019年通年の月次加重平均時給の単純平均)
- レポート全文URL:https://ida-mode.com/reports/retail-pay-map-2026-h1
- 株式会社iDA:1999年3月創業、東京都渋谷区、代表取締役は堀井謙一郎。ワールド・モード・ホールディングスのグループ企業として人材紹介、派遣、教育、店舗運営などを提供
- ワールド・モード・ホールディングス株式会社:ファッション・ビューティー業界を専門に人材やデジタルマーケティング、店舗代行などのソリューションを提供
本記事は株式会社iDAの発表をもとに作成しました。
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