UntroD、自律分散型電源を開発する米Teragen Energyに出資
UntroD Capital Asia Pte. Ltd.が運営するリアルテックグローバルファンド2号は、自律分散型電源ソリューションを開発する米Teragen Energyのプレシードラウンドにおいて新規出資を実施した。本ラウンドはBEVCとEnergy Capital Venturesが共同主導し、総額600万ドルの資金調達となった。UntroDはアジアからの唯一の参画者として、Teragen Energyの日本および東南アジア市場への展開を支援する。

生成AIの普及に伴い、データセンターの電力需要は急増している。一方で送配電網の整備や許認可手続きには長期間を要し、系統への接続待ちが長期化していることから、電力確保がデータセンター開発のボトルネックとなっている。日本国内においても、電力広域的運営推進機関(OCCTO)の見通しとして、データセンター新増設に伴う最大需要電力が2025年度の約47万kWから2034年度には約616万kWへ約13倍に拡大すると予測されている。
こうした状況から系統に頼らない自律分散型電源への関心が高まっているものの、従来のディーゼル発電機やガスタービンは環境負荷や騒音、燃料調達などの課題を抱えていた。
独自の固体酸化物形燃料電池技術で商用パイロットへ前進
Teragen Energyは、CEOのRuofan Wang博士がバークレー国立研究所で共同発明した独自の固体酸化物形燃料電池(SOFC)の設計技術を有する。SOFCは燃焼を伴わない電気化学反応によって発電するため環境負荷が低く、モジュール構造による容量拡張性や複数燃料への対応力を備えている。同社技術により、分散型電源用途においてコスト・効率・出力密度・応答性を引き上げる道を開くとしている。
今回の資金調達により、Teragen Energyの燃料電池技術はプロトタイプ段階から初の商業パイロットプロジェクトへと進む予定である。また、中核技術であるセラミックス材料分野では、UntroDのLPである岩谷産業株式会社との連携強化を図っている。

本ラウンドには、主導したBEVCやEnergy Capital Venturesのほか、英国のAP Ventures、米国のAIC VenturesやMassCECなどの欧米投資家が参加した。
UntroDはアジアから唯一の投資家として参画しており、Teragen Energyが技術優位性を活かして日本や東南アジア市場へ参入する際、現地パートナーや顧客開拓を支援する役割を担うとしている。
UntroDの概要
- 運営会社:UntroD Capital Asia Pte. Ltd.
- 本社:シンガポール
- Managing Director:丸幸弘
- 運用ファンド:リアルテックファンド1号~4号、リアルテックグローバルファンド1号・2号、リアルテックグロースファンド1号(運用総額480億円以上)
- 公式サイト:https://untrod.inc
本記事はUntroD Capital Asia Pte. Ltd.の発表をもとに作成。
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