ディップ、生成AIを活用した対話型バイト探しサービス「dip AIエージェント」提供開始

ディップ株式会社は、生成AIを活用した日本初の対話型バイト探しサービス「dip AIエージェント」の提供を開始した。同社は2023年4月に「ディップ技術研究所」を設立し、東京大学 松尾・岩澤研究室の成果活用型企業である株式会社松尾研究所と連携して最先端の技術開発を進めている。

日本の労働市場では少子高齢化による労働力不足が深刻化しており、アルバイトなどの有期雇用労働者は全労働人口の37.1%を占めるなど、その重要性が高まっている。求人サービスは新聞広告から有料情報誌、フリーペーパー、インターネットへと移行してきたが、求人サイトに訪問した人が採用に至る率は一般的に数%程度にとどまっている。

「dip AIエージェント」は、生成AIを活用して求職者との対話を通じて最適な仕事を提案するサービスだ。同社の採用コンサルタント約2,000名が集める「最新かつ正確な独自の求人情報」と「求職者の顕在・潜在ニーズ」といった質の高いデータを活用し、マッチング精度を高めることを目指す。

本サービスでは、会話形式で仕事を探せるほか、面接に関する悩みなどにも対応。ユーザーの曖昧な希望を把握し、マッチ度の高い仕事を見つけることが可能だ。現在のサービスレベルは「対話支援型」だが、2027年2月期内を目途に「深層理解型」へ到達することを目指している。

東京大学大学院工学系研究科の松尾豊教授は、「人材サービスの分野は生成AIによる変化が一番大きい領域かもしれない」と述べ、「現時点では、生成AIの技術を使ってより良いマッチングを多く創出していくことが重要」と指摘した。

ディップ株式会社は、2016年より日本初のAI・人工知能専門メディア「AI NOW」を展開し、AI・人工知能ベンチャー支援制度「AI.Accelerator」の実施やCVCを通じたスタートアップ投資など、最先端テクノロジーを活用した労働市場の課題解決に取り組んできた。2023年8月からは全社横断のプロジェクトチーム「dip AI Force」を始動し、全社的なAI活用を推進している。