京都フュージョニアリング、独Focused Energyと協力強化へ覚書締結
東京都大田区に本社を置く京都フュージョニアリング株式会社は、レーザー駆動型慣性フュージョンエネルギーを開発するドイツ・ダルムシュタットのFocused Energy GmbHと、日独のフュージョン産業間の協力強化に向けた覚書(MoU)を締結した。両社はレーザーフュージョン発電プラントに関わる分野での情報交換や共同開発の可能性検討を進める。
発電プラント化に向けた両社の強みを統合
商用のフュージョン発電プラントには、フュージョン反応を起こすだけでなく、燃料の供給・回収、トリチウムの増殖、熱の取り出し、そしてプラントを長期にわたり安全に運転し続けるためのシステムが必要とされる。
Focused Energy GmbHは、スケーラブルな燃料ターゲットの製造から発電プラントの統合設計まで、レーザーフュージョンの産業化を進めている。一方、京都フュージョニアリング株式会社は、トリチウム燃料サイクル、増殖ブランケット、プラズマ加熱システム、プラズマ対向機器、システムインテグレーションなど、フュージョン反応を発電プラントとして成立させるためのシステムエンジニアリングを担う。
覚書における主な協力検討分野
本覚書のもと、Focused Energy GmbHと京都フュージョニアリング株式会社(ドイツ・カールスルーエを拠点とする子会社Kyoto Fusioneering Europe GmbHを含む)は、以下の分野での協力を検討する。
- 燃料・ターゲット技術、トリチウム燃料サイクル、極限環境向け材料、計測など、レーザーフュージョン発電プラントに関わる分野での情報交換および共同開発の可能性の検討
- Kyoto Fusioneering Europe GmbHを中心とした、ドイツのフュージョン研究・イノベーションエコシステムにおける協力
- 日独両国における両社のネットワークを活かした研究・実証・産業分野での機会の発掘と、フュージョンのサプライチェーン構築
両社代表者によるコメント
Focused Energy CEOのトーマス・フォルナーは、「戦略的なパートナーシップとたゆまぬ実行こそが、フュージョンを科学的なブレイクスルーから産業としての現実へと変えていきます」とコメントし、京都フュージョニアリング株式会社が持つ燃料サイクルやトリチウム取扱いなどの経験が自社の取り組みを補完すると評価している。
また、京都フュージョニアリング 代表取締役社長の世古圭は、「本覚書は、日本とドイツにおけるフュージョンエネルギーの未来をともに築いていくという決意の表れです」と述べ、自社のエンジニアリングを通じてFocused Energy GmbHのレーザーフュージョンへの道のりを支える姿勢を示した。
Focused Energyの概要
Focused Energy GmbHの概要は以下の通り。
- 本社所在地:ドイツ・ダルムシュタット(ベルリン、オースティン、サンフランシスコにも拠点を展開)
- 設立:2021年(ダルムシュタット工科大学のエコシステムから誕生)
- 体制:30か国以上から集まった約200名の科学者・エンジニアが在籍
- 目標:産業界・学術界のパートナーとともに、2030年代半ばまでにドイツ・ビブリスで世界初のレーザーフュージョン発電プラントを建設することを目指す
本記事は京都フュージョニアリング株式会社の発表をもとに作成。
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