YORISOIがRPO新サービス5事例を分析 人材特化とAI活用が各3件
株式会社YORISOIは、採用代行・RPOサービスの新サービス5事例を対象に、公式発表を共通の基準で比較した分析レポートをまとめた。今回の分析では「対象人材への特化」と「採用業務へのAI活用」の明示状況を確認し、それぞれ5事例中3件で記載が確認された。同社は公的統計や民間調査による市場動向を踏まえ、今後のRPOサービスの価値についても見解を示している。
RPOを取り巻く市場動向と労働力不足の実態
矢野経済研究所によると、2024年度の人事業務アウトソーシング市場は、前年度比4.8%増の1兆1,163億円となった。これは給与計算、勤怠管理ASP、企業向け研修、RPO、アセスメントツールの5分野の合計であり、RPO単独の市場規模ではない。
また、内閣府の公表資料では、15〜64歳の生産年齢人口が1995年の8,716万人から2025年には7,353万人へ減少した。公表値をもとに計算すると、減少率は約15.6%となる。企業側においても、マイナビ「中途採用実態調査2026年版」の回答者1,600人のうち、43.5%が自社の正社員不足を実感している状況にある。
生産年齢人口は就業者数と同じではないものの、YORISOIは採用対象となる人口構造の変化を踏まえ、募集対象や採用方法を継続的に見直す必要があるとしている。なお、今回確認された公開資料では、RPO事業者の全国総数・純増数を把握できる統計は確認されていない。
新サービス5事例における人材特化とAI活用の分析結果
YORISOIは、2024年11月〜2026年10月に公表された新サービスから5事例を抽出し、公式発表の本文を「対象人材への特化」と「採用業務へのAI活用」の2つの基準で確認した。
各社サービスの明示状況は以下の通りとなっている。

- ゴーウェル「採用コミット型RPOプラン」:対象人材への特化(高度外国人材)
- HR Force「あなたの採用チーム」:採用業務へのAI活用(生成AIの活用)
- キャスター「CASTER BIZ recruiting AI人材採用」:対象人材への特化(AIエンジニアなど)および採用業務へのAI活用(スカウト文面・ターゲティングなどへの活用)
- Guidable「Guidable RPO」:対象人材への特化(在留外国人)
- パーソルビジネスプロセスデザイン「AI RPO by 採用のゼロ化」:採用業務へのAI活用(AI・AIエージェントによる運用支援)
集計結果として、対象人材への特化を明示していたのは5事例中3件、採用業務へのAI活用を明示していたのは5事例中3件となり、両方を明示していたのは5事例中1件であった。今回の対象では、採用対象への専門性を打ち出すサービスや技術を用いた運用改善を打ち出すサービス、両者を組み合わせた支援が確認された。なお、本分析は少数の事例を抽出した比較であり、市場全体の構成比や増加率は示しておらず、各社の公式区分でもない。
求職者の動向変化とRPOサービスに求められる3つの価値

Indeedの公表データによると、「週休3日」「週4日勤務」関連の仕事検索割合は、2020年5月から2025年5月の5年間で3.6倍となり、働く日数が仕事探しの条件として使われる割合が高まっている。一方、マイナビ「転職活動実態調査(2026年)」では、転職活動の動機に給与が含まれる割合が87.4%を占める一方、希望年収に満たない場合でも転職を考える条件として「労働時間・働き方が改善する」が44.5%となった。
こうした市場背景を踏まえ、YORISOIは今後のRPOサービスにおける価値として以下の3点を挙げている。
- 採用したい人材に合わせて、求人と接点を設計する価値
- 応募者との接点を、面接・面談につなげる価値
- 採用活動の結果を、次の改善につなげる価値
求人票で条件を具体的に伝えることや、自動化と人による対応を整理した手順の構築、そして応募後の各段階に応じた検証と改善が重要になるとしている。
YORISOIの事業概要と採用支援サービス
株式会社YORISOIは、東京都渋谷区神南1丁目23番14号 リージャス渋谷公園通りビル5Fに本社を置き、代表取締役を竹原 甲斐斗が務める。人材紹介、採用代行、求職者集客支援などの事業を展開している。
同社が提供する採用代行・RPOサービス「採用くん」では、求人原稿の作成・改善やIndeed・求人ボックスなどの媒体運用を支援する。人材紹介会社向けには以下のプランが用意されている。
- ライトプラン:月額25万円(媒体運用を支援)
- ベーシックプラン:月額45万円(応募者対応から求職者の面談着座まで支援)

※いずれも税別・広告費別途。対応範囲は契約内容による。
本記事は株式会社YORISOIの発表(2026年10月28日確認の調査・分析概要)をもとに作成。市場動向の出典として矢野経済研究所「人事・総務関連業務アウトソーシング市場に関する調査(2026年)」、内閣府「高齢社会白書」(令和6年版/令和8年版)、マイナビ「中途採用実態調査2026年版」「転職活動実態調査(2026年)」、Indeed Japan「週休3日の求人動向・ニーズ変化」および各社公式発表を参照。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



