医療機関の9割以上で早期離職 定着投資は約1割 エムステージグループ調査
株式会社エムステージグループは、全国の医療機関で採用に携わる312名を対象に「医療機関における早期離職の実態と定着投資」に関する調査を実施した。直近3年で新規採用を実施した医療機関の9割以上で入職3年以内の早期離職が発生しており、採用基準と退職原因のねじれが浮き彫りになっている。さらに早期離職は現場の連鎖退職や病床稼働率の低下といった深刻な経営課題に直結している実態が明らかになった。
9割以上の医療機関で早期離職が発生
調査によると、直近3年で新規採用を実施した医療機関のうち、9割以上が入職3年以内の早期離職が発生していると回答した。
さらに、約半数の医療機関で採用者の3割以上が離職している実態も判明し、医療現場において早期離職が構造的かつ常態的な問題となっている状況が示されている。
採用基準と退職原因に生じるねじれ現象

採用選考で最も重視する要素については「即戦力性(51.3%)」が最多となり、次いで「欠員補填のスピード(24.0%)」が続いた。「即戦力・スピード」が75.3%を占める一方で、「自院の組織風土や現場環境とのマッチ」を最重視する医療機関はわずか3.5%にとどまった。

しかし、早期離職が発生した医療機関に離職原因を尋ねたところ、「業務負荷や過酷な勤務環境(48.4%)」に次いで「入職前のイメージと現場風土のミスマッチ(46.4%)」が第2位となった。特に早期離職率が「5割以上」に達する深刻な医療機関では78.4%が風土のミスマッチを原因に挙げており、離職率1割未満層の32.3%から倍増している。
連鎖退職や病床稼働率の低下など経営への影響


早期離職が発生した現場における影響として、「現場のモチベーション低下や『連鎖退職』の誘発(53.0%)」および「残された医療従事者・職員への業務負荷増大・残業の増加(52.0%)」が上位を占めた。

さらに、全体の約2割が「病床稼働率の低下・受入制限」に直面しており、医療従事者・職員の早期離職が現場の疲弊にとどまらず、病院経営の根幹や地域医療の提供体制に影響を与えている実態がうかがえる。
採用手法と定着投資のアンバランス
活用している採用手法では「人材紹介会社・エージェント」が67.3%で最多となり、次いで「求人広告メディア」が56.1%、「自社ホームページ・ダイレクトリクルーティング」が52.6%となった。
一方で、医療従事者・職員の「定着・不調予防」に割けているリソースについて聞いたところ、「経営課題として十分なリソースを投資している」医療機関は約1割にとどまり、採用後の定着・不調予防は6割超が現場任せやリソース不足となっている実態が示された。
調査概要と会社概要
アンケート調査概要
- 調査名: 「医療機関における早期離職の実態と定着投資」に関する調査
- 調査対象: 全国の医療機関に勤め、直近3年以内で採用に携わっている25歳〜75歳男女の採用担当者
- 調査日: 2026年10月13日~10月14日
- 調査方法: サクリサ(https://www.prizma-link.com/sakurisa)
- 有効回答数: 312
株式会社エムステージグループ 概要
- 代表者: 代表取締役 杉田 雄二
- 設立: 2019年10月
- 所在地: 〒141ー6005 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower 5階
- 事業内容: 持株会社、グループ全体の経営方針策定及び経営管理
- URL: https://mstage-group.jp/
本記事は株式会社エムステージグループの発表をもとに作成。
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