京都フュージョニアリング、独Proximaとフュージョンプラント技術で覚書締結
東京都大田区に本社を置く京都フュージョニアリング株式会社は、ドイツ・ミュンヘンを拠点とするProxima Fusion GmbHと、商用フュージョンプラントの建設・運転に必要な重要技術での協力を拡大するため覚書(MoU)を締結した。両社はプラズマ加熱用の次世代ジャイロトロンと燃料サイクル技術の共同開発を継続・拡大する。本覚書を通じて、フュージョンエネルギーで世界をリードするというドイツの目標を支える産業サプライチェーンの強化を図る。
技術開発の継続・拡大とドイツの構想への貢献
本合意に基づき、京都フュージョニアリング株式会社とProxima Fusion GmbHは、プラズマ加熱用の次世代ジャイロトロンおよび燃料サイクル技術の共同開発を推進する。
あわせて京都フュージョニアリング株式会社は、ドイツ連邦研究・技術・宇宙省(BMFTR)が進めるフュージョン・ハブ構想への参画を含め、技術とエンジニアリングの知見を活かしてドイツにおけるフュージョンエネルギーの商用化と産業展開に貢献するとしている。
ドイツ連邦政府は、世界初のフュージョン発電プラントを国内に建設する目標を掲げている。実現には量産体制が世界的に未整備である機器を含め、安定した産業規模のサプライチェーン構築が求められている。
高温超電導(HTS)マグネットを含むサプライチェーン連携を進めてきたProxima Fusion GmbHに対し、今回の合意はプラズマ加熱や燃料供給システムを担う要素を加えるものとなる。フュージョン工学に関する日本の知見と、ステラレーター研究や産業力を持つドイツの強みを結びつけ、産業的な連携を強化する。
この取り組みは、2030年代前半に計画されているProxima Fusion GmbHの実証ステラレーター「Alpha」や、商用フュージョン発電プラント「Stellaris」の開発ロードマップを支える方針だ。
両社代表による展望
Proxima Fusion GmbH共同創業者兼CEOのフランチェスコ・シオルティーノ博士は「KFと緊密に協力することで、私たちは両国をより安全にする新たな産業を共に築いています」と述べている。
また、京都フュージョニアリング株式会社の代表取締役社長である世古圭は、同社の最先端プラズマ加熱技術をステラレーター計画に提供し、ドイツにおいてフュージョンを産業として成立させることに貢献していく考えを示した。
Proxima Fusion GmbHの概要
Proxima Fusion GmbHの概要は以下の通り。
- 企業形態:マックス・プランク・プラズマ物理研究所(IPP)から生まれた初のスピンアウト企業
- 開発技術:ヴェンデルシュタイン7-Xの科学的成果をもとに、QI-HTSステラレーター方式による商用フュージョン発電プラントを開発
- 開発計画:2030年代前半を目標に正味のエネルギー生成を実証する「Alpha」を開発し、同年代後半には商用ステラレーター型フュージョン発電プラント「Stellaris」の実現を目指す
- 支援体制:50社以上の産業パートナーからなるコンソーシアム「Alpha Alliance」および産業開発ボードが支援
- 拠点・規模:ミュンヘン本社のほか、チューリッヒとオックスフォードに拠点を置き、約200名が在籍
本記事は京都フュージョニアリング株式会社の発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



