カスハラ頻発層の約27%が退職行動へ ベリーベスト法律事務所が1000人調査
ベリーベスト法律事務所は、勤務先で日常的に顧客等と接する全国の男女1,000人を対象に実施した、カスタマーハラスメント(カスハラ)に関するアンケート調査結果を発表しました。調査では回答者の約半数がカスハラを経験しており、被害を繰り返し受けている層ほど退職への行動や心身への悪影響が顕著になる実態が明らかになりました。2026年10月1日の改正労働施策総合推進法の施行を前に、企業における対策の重要性が浮き彫りとなっています。
約半数がカスハラを経験、「何度も」受ける層は18.2%
現在の勤務先で顧客等からカスハラを受けた経験がある人は51.9%に達し、全体の約半数を占めました。被害の頻度としては「何度もある」と回答した人が18.2%となり、日常的に理不尽な対応にさらされている実態が示されています。
本調査は2026年7月21日から22日にかけて、顧客などとほぼ毎日応対する20代から60代の男女1,000人(男性500人、女性500人)を対象にインターネット上で実施されました。

被害の頻発で退職リスクが増加、「たまに」受ける層の約3.5倍
カスハラを「何度も」受けている層では、26.9%が転職活動や退職の申し出といった具体的な行動に移していました。これはカスハラを「たまに」受けている層の7.7%と比較して約3.5倍の水準にあたり、被害の常態化が従業員の定着に深刻な影響を与える状況がうかがえます。

心身の不調や欠勤が増加、通院・服薬に至るケースも

カスハラを「何度も」受けている層の84.6%が何らかの心身の変化を感じており、「たまに」受けている層(65.9%)や「一度だけ」の層(65.8%)を大きく上回りました。具体的には「何度も」受けている層の13.2%(約8人に1人)が通院や服薬に至っており、「たまに」受けている層(4.6%)の約2.9倍に達しています。
また、働き方への影響においても「何度も」受けている層の84.6%が影響を挙げており、特に「欠勤・遅刻が増えた」と回答した割合は16.5%と、「たまに」受けている層(3.8%)の約4.3倍となりました。
専門家は「人材定着を左右する経営課題」と指摘
同事務所の松井剛弁護士は、カスハラが頻発する層に心身の不調や退職行動が集中している点を挙げ、「カスハラはすでに、個々の従業員が耐えるかどうかの問題ではなく、企業の人材確保に直結する問題になっている」と指摘しています。
2026年10月1日施行の改正労働施策総合推進法では、全事業主にカスハラ防止措置が義務付けられます。松井弁護士は、初期段階で組織として対応を引き取る体制整備の必要性を挙げ、放置した場合の安全配慮義務違反のリスクにも言及しています。
- 事務所名:ベリーベスト法律事務所
- 本店所在地:東京都港区
- 代表:酒井 将弁護士、浅野 健太郎弁護士、萩原 達也弁護士
- 拠点数:全国76拠点(2026年7月時点)
- 公式サイト:https://www.vbest.jp/
本記事はベリーベスト法律事務所の発表をもとに作成。
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