CyberZ、日本発IPの海外展開を支援する新組織GGM局を設立
東京都渋谷区に本社を置く株式会社CyberZは、2026年10月1日、海外事業の統合および推進体制の強化を目的に新組織「Global Growth Marketing局(以下、GGM局)」を設立した。GGM局は、北米・東アジア・中国・欧州の4リージョンを中心に、日本発のアニメ・ゲーム・VTuberなどのエンターテインメントコンテンツを軸としたマーケティングソリューションを提供し、日本企業の海外展開を一気通貫で支援する。同組織の統括には文 晟新氏が就任した。
設立の背景とIPホルダーが直面する課題
日本発のIPコンテンツは世界各国でファンベースを拡大している。一般社団法人日本動画協会の「アニメ産業レポート2025」によると、2024年のアニメ産業市場は3兆8,407億円と過去最高を更新し、うち海外市場は2兆1,702億円(前年比126.0%)と、初めて国内市場を大きく上回った(※1)。この動きはアニメにとどまらずゲームやマンガ、VTuberなどにも広がり、IPコンテンツを起点としたファンダムの経済圏が拡大を続けている。政府も2033年までに日本発コンテンツの海外売上高を20兆円へ拡大する目標を掲げ、2026年には海外展開を支援する補助制度「IP360」の公募を開始した(※2)。
こうした環境下で、IPホルダーの課題は海外での認知拡大から、各国のファンの熱量を視聴・購買・来店といった具体的な成果に変えることへと移行している。これには各国の文化的文脈を踏まえたクリエイティブや現地メディアの選定・運用、ファンコミュニティとの接点づくり、デジタルとリアルを横断した集客設計など、国内とは異なる専門性と現地での実行力が求められる。CyberZはこれまで世界160ヵ国における広告配信実績(※3)や各国拠点を通じた海外支援を重ねており、蓄積したデータとナレッジを結集・統合して戦略的かつ広域な海外事業を展開する専門組織としてGGM局を立ち上げた。
提供する6つのソリューション領域
GGM局は、日本発IPのグローバル展開に必要な機能を6つの領域に体系化し、戦略の立案から各国での実行・運用までを一気通貫で提供する。対象リージョンは北米/東アジア/中国/欧州で、順次、東南アジア・中南米への拡大も予定している。
- マーケットインテリジェンス/ストラテジックプランニング:各国の市場環境・競合動向・ファンインサイトを独自に調査・分析し、リージョンごとに最適化された参入戦略とコミュニケーション戦術を設計する。グローバルで成果を挙げるIP・タイトルのベストプラクティスを継続的に研究し、再現性のある成長シナリオを提供する。
- UA×クリエイティブ(カルチャライズ/ローカライズ):単なる翻訳にとどまらず、各国の文化的文脈やファンの受容性を踏まえたカルチャライズを実施する。現地クリエイティブパートナーとのネットワークと、AIを活用した制作・監修フローにより、リージョンごとに最適化されたクリエイティブを高速に量産し、UA(ユーザーアクイジション)の効率を最大化する。
- 現地メディアプランニング/バイイング:各国の有力メディアとのパートナーシップに基づく独自枠の開発に加え、DSPを活用したプログラマティックバイイングと運用型広告により、リーチと獲得効率を両立したメディアプランを設計・実行する。
- イベント/エクスペリエンシャルマーケティング:「Anime Expo」をはじめとする海外最大級イベントへの大型出展の企画・制作・運営から、ポップアップストアや商業施設での催事といった機動的な施策まで、目的と規模に応じたリアル接点を設計する。デジタル施策と組み合わせたOMO(Online Merges with Offline)により、送客と体験価値の最大化を図る。
- グローバルオウンドメディア運用:各国におけるSNS公式アカウントやコミュニティチャネルの立ち上げ・運用を、現地目線のプランニングとオペレーションで支援する。広告に依存しないファンとの継続的な接点を構築し、IPの世界観を各国のファンへ届け続ける体制を整備する。
- KOL/コミュニティマーケティング:著名インフルエンサーの起用にとどまらず、各国のIPコミュニティにおけるコミュニティリーダーの発掘・育成までを一貫して支援する。自社ソリューション「SPARK」により現地の熱量を可視化しながら、ファンがファンを生む構造をつくり、ファンダムの持続的な拡大を実現する。

組織の設立にあわせ、提供ソリューションや各リージョンでの取り組みを紹介する組織ページ(https://global.cyber-z.co.jp/)も公開された。
CyberZの強みとこれまでの取り組み
CyberZは、サイバーエージェントグループが保有するアニメ・ゲームをはじめとするIPアセットに基づく「IP・コンテンツへの深い理解」、国内最大級のeスポーツイベント「RAGE」の運営や子会社の株式会社CyberEによるイベント制作で培った「ファンダム形成のリアル知見」、2009年の創業以来スマートフォン広告に特化して蓄積してきた「世界160ヵ国での配信データと実績」を強みとしている。
これまでの取り組みとして、2025年10月には北米市場向けクリエイティブ拠点「CyberZ Creative Studio」をロサンゼルスに設立した。また、2025年11月からは三菱商事・セガ・タカラトミーが米国ロサンゼルスで展開する実験店舗「Gacha&Catch」のプロモーション主幹代理店を担当している。
今後はGGM局の設立により、リージョンごとに個別最適で進めてきた海外事業を一つの戦略のもとに統合し、日本発IPの海外展開における型の確立を目指す。さらに、対象リージョンおよびパートナーネットワークを拡大し、日本のコンテンツ産業が世界で外貨を獲得していくための基盤づくりに貢献していくとしている。
株式会社CyberZの概要
- 会社名:株式会社CyberZ
- 代表者:代表取締役社長 山内 隆裕
- 所在地:東京都渋谷区
- 設立:2009年
※1 一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2025」2024年市場規模速報値 ※2 経済産業省「エンタメ・クリエイティブ産業戦略2026」(2026年8月20日公表)、同「コンテンツ産業成長投資支援事業(IP360)」(2026年3月公募開始) ※3 自社調べ。2026年9月末時点における、CyberZが広告配信を実施した国・地域の累計数
本記事は株式会社CyberZの発表をもとに作成しています。
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