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東邦音楽大学で指揮者・曽我大介氏が講座 音楽の仕組みや指揮を指導

東邦音楽大学パフォーマンス総合芸術文化専攻(PACS=パックス)は、指揮者・作曲家の曽我大介氏による講座「人に訴えかける(オーケストラ)サウンドとは?」を実施した。講座では、音楽が人の心に訴えかける仕組みや楽器の音色が持つ表現力、指揮を通じたコミュニケーションについて解説や実演が行われた。同専攻において、2027年度から曽我氏による新たな授業が展開される構想についても語られている。

音楽が人の心に訴えかける仕組みと普遍的な表現技法

講座では、同一の映像に異なる音楽を組み合わせる実例が紹介され、音楽によって映像の受け止め方が大きく変化することが示された。リズム・メロディー・ハーモニーという音楽の三大要素と人間の感覚や身体的な動き、感情との関わりについて触れられたほか、テレビCMなどの印象的な旋律を例に、音楽が記憶や経験を呼び起こす力についても解説された。

楽器の歴史や音色が与える印象についての講義も行われた。もともと狩猟の場面で用いられていたホルンがクラシック音楽で自然などを連想させる表現に使われ、ベートーヴェンが英雄的なイメージの表現に活用したことで印象が広がり、現代の映画やゲーム音楽にも受け継がれている経緯が説明された。商業音楽の制作においては聴き手に共通して理解される普遍性が重要であり、作曲家は聴き手の受け止め方を考えてイメージを共有するため、幅広いジャンルに触れて多様な表現技法を自身の中に蓄積することが大切であると語られた。

AI時代の音楽制作と探究する姿勢

急速に進化するAIによる音楽制作に関して、曽我氏は、AIが膨大なデータから音楽を生成できるようになったからこそ、それが本当に良いものか、使えるものかを判断する嗅覚や力が重要になると指摘した。

また、過去の名曲から現代の映画音楽まで多くの作品に触れることや、コンサート会場で生演奏を体験することの重要性についても語られた。心を動かされる音楽に出会った際には、ただ感動するだけでなく、なぜ素晴らしいと感じたのかや、どのような仕組みで作られているのかを考え、探究する姿勢を持つことが大切であると受講生に伝えられた。

指揮を通じた音楽表現の実演と指導

講座の後半では、指揮を通して音楽を伝えることについて講義された。指揮者の役割は拍子やテンポを示すことにとどまらず、言葉を使わずに動きによって音楽の速さや強さ、ニュアンスを共有できることが手拍子の実演を交えて示された。

童謡「赤とんぼ」を題材とした実践では、城之内ミサ特任教授がピアノ伴奏を務め、受講生が指揮を体験した。受講生が前に出て指揮を行った際には、肩や肘、手首などの関節を自然に連動させ、滑らかな動きで表現を伝えることなど、具体的な指導が行われた。

2027年度からの新授業構想と講座の概要

東邦音楽大学PACSでは、2027年度から曽我客員講師による以下の授業が展開される予定となっている。

  • 「音楽構造ラボ〜リズムとハーモニー」
  • 「名曲構造分析」
  • 「モダン・ポップスオーケストレーション」

授業展開の構想として、AIによって生成された音楽と生楽器による演奏を融合させるなど、新たな音楽表現の可能性を探る授業を取り入れていきたい考えも示された。

講座の概要は以下の通り。

  • 講座名:「人に訴えかける(オーケストラ)サウンドとは?」
  • 日時:2026年10月24日(土)
  • 会場:東邦音楽大学 文京キャンパス
  • 講師:指揮者・作曲家 曽我 大介(パフォーマンス総合芸術文化専攻客員講師)
  • 主催:東邦音楽大学 パフォーマンス総合芸術文化専攻

本記事は東邦音楽大学の発表をもとに作成。

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