Dellows News

農林中央金庫、SVF Cloud導入でServiceNow連携帳票基盤を構築へ

ウイングアーク1st株式会社は、農林中央金庫が帳票生成SVF Cloudを導入し、業務プラットフォームServiceNowと連携する帳票出力基盤を構築したことを発表した。農林中央金庫はServiceNowを中心としたデジタル化を進めるなかで生じた金融機関特有の厳格な帳票要件に対応するため、ServiceNow側のカスタマイズを最小限に抑えながら帳票を一元管理できる基盤を整えた。受発注購買管理システムの帳票(18種類、年間5万枚規模)は2026年11月に本稼働を予定しており、資金動向システムの帳票(50種類)についても2027年4月の公開を予定している。

導入の背景と直面した課題

農林中央金庫は、農業協同組合(JA)・漁業協同組合(JF)・森林組合(JForest)、その他の農林水産業者の協同組織を会員(出資団体)とする民間金融機関である。同金庫は業務効率化や業務の堅確性、収益向上に向けてServiceNowを中心としたデジタル化を推進し、社内稟議や各種申請に使用していたワークフローシステムの刷新により、現在ではグループ全体で約7,000人が利用する基盤へと成長させていた。

一方、ServiceNowの適用範囲が個別性の高い業務や金融機関特有の業務領域へと拡大するなかで、帳票出力が新たな課題として浮上した。受発注購買業務や資金動向管理、出資者向けポータルなど帳票出力が必須要件となる業務が多く、押印や可変長の住所など所定の位置への正確な配置も求められる。ServiceNow上で帳票ごとに個別開発やカスタマイズを行う手法では、初期開発に加えて業務変更ごとのカスタマイズや継続的な保守に負荷がかかる懸念があったため、同金庫はServiceNowと帳票出力の仕組みを切り分ける方針を定めた。

SVF Cloud選定の理由と構築された仕組み

農林中央金庫は、ServiceNowとの親和性、帳票の表現力、開発・保守のしやすさ、将来的な拡張性を評価し、SVF Cloudの採用を決定した。SVF Cloudを利用した帳票システムの開発は2026年4月より開始されている。GUIによる帳票開発が可能で、フォーマットに沿って効率的に帳票を作成できる点に加え、日本語のドキュメントやQ&Aなどのサポート体制も評価されている。

新基盤では、ServiceNowにユーザーが入力したデータをもとに、他のマスター情報と紐づけた帳票をSVF Cloudで出力し、PDFやExcelとして契約システムやBoxに格納する仕組みを構築した。PoCの段階から安定して稼働しており、ServiceNow側のカスタマイズを必要最小限に抑えながら、帳票やレイアウトを一元管理できる体制を実現したとしている。

順次進む本稼働の予定と業務効率化

受発注管理システムでは18種類の帳票を年間5万枚規模で出力する基盤を整備し、2026年11月の本稼働を予定している。また、資金動向システムについても50種類の帳票出力に対応する基盤を整え、2027年4月の公開を予定している。

本稼働前の現時点でも、ServiceNowに機能を集約してBoxとの連携を図ることで、Boxへの文書保存が自動化されるなどの業務効率化の効果が表れているという。ServiceNow Japan合同会社 常務執行役員 グローバル・パートナーシップ&チャネル Japan統括の渡部 洋史 氏は、プラットフォーム本体のカスタマイズを最小限に抑えつつ専門特化型ソリューションと連携するアプローチについて、「日本企業のDX推進における一つのベストプラクティスとなるべきモデルだと考えます」とコメントしている。

自社DXの知見を生かした外部展開

農林中央金庫グループでは、自らServiceNowやBoxを導入・活用するなかで蓄積した業務整理やシステム構築、利用の定着、運用改善などの知見を、外部向けのビジネスとして展開していく方針を掲げている。

同金庫ビジネス共創部の中川氏は、2025年4月から外部企業へのServiceNowやBoxの導入支援を開始しているとし、「ユーザーとしての実体験に基づき、お客様と伴走できることが私たちのセールスポイントです」と述べている。

農林中央金庫の概要

  • 設立:1923年
  • 本店所在地:東京都千代田区大手町1-2-1
  • 事業内容:食農ビジネス、リテールビジネス、投資ビジネスの3つのビジネス領域を展開
  • URL:https://www.nochubank.or.jp

本記事はウイングアーク1st株式会社の発表をもとに作成。

アクセスランキング

今日

1週間