生成AI利用者の半数が考え始められず Goodnotesが実態調査
デジタルノートアプリ「Goodnotes」を展開するGoodnotes Limitedは、日常業務で企画立案やアイデア出しを週1日以上行う全国のビジネスパーソン1,000名を対象に実施した「AI時代の思考力/創造力実態調査」の結果を公表した。調査によると、生成AIを使う人の2人に1人が「AIに聞かないと、自分では考え始められなくなった」と感じていることが判明した。一方で、独創的なアイデアが生まれた場面では「手書き」が最も多く使われており、手書きと生成AIの併用が独創的な発想に寄与している傾向がうかがえる。
生成AI利用者の半数が自力での思考開始に課題
日常の思考整理や企画立案で活用している手段を尋ねたところ、「生成AI」が61.2%(612名)で最多となり、「PCでの入力・作図ツール」の55.3%、「手書き」の49.9%が続いた。
仕事で生成AIを使っている612名に利用中の経験を尋ねると、「AIに聞かないと、自分では考え始められなくなった」とよく感じる・ときどき感じると回答した人が51.0%を占めた。特に20代の生成AI利用者(138名)では60.9%に達し、全年代で最も高い割合を示した。なお、総務省の「令和8年版 情報通信白書」によると、日本で何らかの業務で生成AIを利用している企業は86.4%と、前年の55.2%から大きく増えている。
独創的なアイデア創出の場面では「手書き」が最多

仕事で企画やアイデアを考える際、「自分なりの視点や独創性があるアイデア」にたどり着いた経験がある人にそのとき使っていた手段を尋ねた設問では、「手書き」が48.6%で最多となり、生成AIの39.0%を上回った。

また、日常の仕事で生成AIを使っている612名を分析すると、手書きも併用している人の74.5%が独創的なアイデアに「よく/ときどき」たどり着くと答えたのに対し、生成AIのみを使う人では64.3%にとどまり、手書きを併用する層が10ポイント以上上回る結果となった。



独創的なアイデアにたどり着いた場面で生成AIと手書きの両方を使っていた183名について、2つを使う順序を比較したところ、「まず手書き→その後AI」の人(63名)は独創的なアイデアに「よくたどり着く」割合が42.9%であったのに対し、「まずAI→その後手書き」の人(61名)は18.0%となり、約2.4倍の開きが見られた。


言語脳科学を専門とする東京大学大学院総合文化研究科の酒井邦嘉教授は、「人間の脳には、出力した情報をもう一度入力に戻して咀嚼するような、フィードバックの機構がいろいろと備わっています」と指摘し、手書きで一度書き留めた情報を客観的に捉え直すことで、不十分な点への気づきや新たな発想での補完が可能になると解説している。
手書き利用者の4割超が「デジタル手書き」を活用
仕事で手書きを取り入れている499名が実感している効果は、「自分の考えや情報を整理しやすくなる」が49.9%、「言葉になっていない曖昧な考えを形にしやすくなる」が39.9%、「アイデア・発想が出しやすくなる」が35.1%と上位を占めた。
手書きに用いているツールは、「デジタル手書き(タブレット+スタイラスペンなど)」のみが24.4%、「両方(紙とデジタル)」が18.2%で、合わせて42.6%がデジタル手書きを活用していた。業種別では、建築・土木業において全体を上回る58.7%がデジタル手書きを活用している実態が明らかになった。

調査概要およびGoodnotes Limitedについて
本調査の概要は以下の通り。
- 調査名:ビジネスパーソン1,000名に聞くAI時代の思考力/創造力実態調査
- 調査期間:2026年9月18日〜9月25日
- 実査機関:株式会社クロスマーケティング
- 調査対象:全国の20〜59歳の会社員のうち、日常業務で「企画立案」「ブレスト・アイデア出し」「課題解決のための思考整理」を週1日以上行う人
- 有効回答数:1,000名(10業種×4年代の各区分に25名ずつ均等に割付)

Goodnotes Limitedは英国ロンドンに拠点を置き、デジタルノートアプリ「Goodnotes」を提供している。

- 社名:Goodnotes Limited
- 設立:2011年
- CEO:Steven Chan
- 従業員数:296名(2025年1月時点)
- 公式サイト:https://www.goodnotes.com/jp
本記事はGoodnotes Limitedの発表をもとに作成。総務省「令和8年版 情報通信白書」の公表データも参照した。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



