スペースデータ、人型ロボットのラーメン搬送を検証するRamenLabを公開
株式会社スペースデータは、ロボットの現場実装基盤「RobotBrain」の物理シミュレーションデモとして、人型ロボットがラーメンを運ぶ場面でスープの揺れを比べる「RamenLab」を公開しました。通常の運び方と、スープが揺れる周期に合わせて動作を整えた運び方を同じ条件下で再生し、液面の揺れや到着の遅れなどを比較できます。デモの内容は、専用サイト「RobotBrain Concept & Catalog」の「物理実験」にて紹介されています。
身近な現場での課題を想定したシミュレーションの背景

飲食店や施設、物流などの現場においてロボットの導入が進むなか、液体の入った器を運ぶ作業では、決められた経路を通っても加減速によって液面が揺れ、停止後にも波が残る課題があります。一方で、揺れを抑えるために動作を工夫すると到着が遅れる場合もあるため、搬送速度と液体のこぼれにくさの双方が運び方の判断基準となります。
スペースデータは、ロボット導入前に動作の成否を分ける条件を検証する物理シミュレーションデモを開発してきました。今回の「RamenLab」は、先行するデモ「SloshLab」で扱った液体を揺らさずに運ぶ考え方を、身近なラーメンの搬送場面に応用したものです。
動作の違いや波の大きさを比較検証するデモの特徴
「RamenLab」は、人型ロボットがラーメンの丼を載せたトレーを運ぶ場面を想定したデモです。丼やスープの量、片道0.65メートルの往復搬送という共通条件のもと、通常の搬送動作(A)と、スープの揺れ周期を考慮して基本動作に少し遅らせた動作を重ねる搬送(B)を同時に再生します。
それぞれの丼における平均液面からの変位、丼の縁までの余裕、こぼれる量の目安、停止後に残る波の大きさを確認できるほか、BについてはAと比べた到着の遅れも表示されます。スープの深さや基本の移動時間、周波数の見積もりのずれといった設定は変更可能で、試行データはCSV形式で書き出せます。
なお、スープの深さ60ミリメートル、基本の移動時間1.30秒、見積もりのずれ0%とした初期設定のモデル上の参考比較では、停止後に残る波の大きさはAが約4.08ミリメートル、Bが約0.09ミリメートルとなり、Bの到着はAより約0.28秒遅れる結果が示されています。
RobotBrainの概要と今後の展開
デモが公開された基盤である「RobotBrain」は、現場で稼働するロボットの導入・運用・学習を支えるプラットフォームです。仮想空間で検証した機種や配置、制御条件などを実機へ受け渡す「Sim to Real」と、現場の実測データを仮想空間へ反映して構成を更新する「Real to Sim」を循環させる仕組みを備えています。
スペースデータは今後も、物理シミュレーションでロボットの成否条件を確かめる題材を飲食や生活の身近な場面へと広げ、「RobotBrain」における導入前検証に生かしていく方針です。
株式会社スペースデータについて
東京都港区に本社を置く株式会社スペースデータは、代表取締役社長の佐藤航陽氏が率いるテクノロジースタートアップです。AIに物理を学ばせて機械の自律稼働を目指す「空間知能」技術を活用し、デジタルプラットフォームの構築を進めています。
- 社名:株式会社スペースデータ
- 所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
- 資本金:15億1300万円
- 事業内容:宇宙開発に関わる投資と研究
- 公式サイト:https://spacedata.jp
- デモ紹介ページ:https://catalog.robotbrain.space/#catalog
本記事は株式会社スペースデータの発表をもとに作成されています。
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