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パワーエックスとJALら、蓄電システム活用で稼働後初の夏いちご収穫に成功

株式会社パワーエックス、日本航空株式会社(JAL)、JAL Agriport株式会社(JAGRI)の3社は、共同で進めるカーボンゼロ農業モデルの実証実験において、「JAL FARM」に導入した産業用蓄電システム「PowerX Cube」の稼働後初となる夏いちごの収穫に成功しました。太陽光発電設備と蓄電システムを組み合わせることで、空調需要が高まる夏季の使用電力の約6割を再生可能エネルギーで賄いました。

稼働後初の夏いちご収穫と電力・CO2の削減効果

本実証実験では、JALと連携協定を結ぶ農業・食品産業技術総合研究機構が開発した品種「よつぼし」を栽培しており、2026年6月より収穫を開始しました。収穫された夏いちごは、成田地区のスーパーマーケットや関東近郊のパティスリーなどで販売されています。

電力面では、太陽光発電による直接給電と「PowerX Cube」による余剰電力の蓄電および電力使用ピーク時の放電制御を組み合わせました。これにより、空調需要が高まる2026年6月から7月の2カ月間において、農園の使用電力の約6割を再生可能エネルギーで賄いました。

2026年7月における系統からの購入電力削減量は約11,500kWhとなりました。これはパワーエックスの試算によると、電気料金換算で月あたり約28万円(一般的な低圧電力の料金単価、燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金を含む)、CO2排出量換算で約4.9トンの削減に相当します。なお、CO2削減量は環境省・経済産業省公表の全国平均係数(0.423kg-CO2/kWh、2023年度実績)を基に、乗用車1台あたりの年間排出量を約2.3t-CO2(年間走行距離1万km想定)として試算されたもので、乗用車2台分の年間排出量にあたるとしています。

実証の背景と取り組みの経緯

いちごは通常、冬から春にかけて生産されるため夏場は流通量が減少して単価が高くなります。周年栽培の実現は農業経営の収益性向上につながる一方、近年の夏季の気温上昇に伴い、ハウス内の温湿度を生育に適した状態に維持するための空調電力コストとCO2排出が課題となっていました。本実証は、空調に必要な電力を太陽光発電と蓄電池で賄い、収益性向上と環境負荷低減の両立を目指す取り組みです。

3社は2025年4月に環境事業における業務提携を発表し、同年7月より「JAL FARM」で実証を進めてきました。2025年12月には「PowerX Cube」が運転を開始し、現在はパワーエックスのエネルギーマネジメントシステム「PowerOS」による遠隔監視のもと、太陽光で発電した電力を蓄えてハウス空調などに活用しています。

今後の展開

3社は今後、蓄電システムの制御最適化を進めて太陽光発電の自家消費率をさらに高める方針です。また、施設園芸特有の需要変動を踏まえ、蓄電リソースを電力市場の調整力として運用するなど、季節変動に合わせた蓄電池の活用モデルの構築を目指します。さらに、本実証で得られた知見をもとに、カーボンゼロ農業モデルの他地域への展開など、農業領域における事業モデルの策定に取り組むとしています。

実証設備および関連企業について

  • 中型産業用蓄電システム「PowerX Cube」

パワーエックスが自社開発し岡山県玉野市で製造する蓄電システム。公称蓄電容量は358kWh(約30世帯分の1日当たり電力消費量に相当)。ピークカットやオンサイト太陽光発電の自家消費に加え、災害時のBCP電源としても利用可能。 製品ページ:https://power-x.jp/powerx-cube

  • JAL Agriport株式会社

2018年に設立されたJALグループの農業法人。成田空港近郊の農地を活用した農業生産や、古民家風レストラン「御料鶴」の運営、栽培したいちごの海外輸出事業を展開。 Webサイト:https://jalagriport.com/

本記事は株式会社パワーエックスの発表をもとに作成

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