岡山大学大学院の原武朋加さんと山田梨央さん、日本リンパ腫学会で優秀演題賞を受賞
東京都で開催された「第66回日本リンパ腫学会学術集会・総会」において、国立大学法人岡山大学大学院保健学研究科博士後期課程1年の原武朋加さんと山田梨央さんが優秀演題賞を受賞した。両名はそれぞれ、特発性多中心性Castleman病(iMCD)の一病型に関する組織学的・分子学的解析や、進行期古典的ホジキンリンパ腫における遺伝子変異検出の意義について研究成果を発表した。同じ研究室に所属する大学院生2名の研究がそろって高く評価された形となる。
IPL型特発性多中心性Castleman病の組織学的特徴を解析
原武朋加さんの受賞演題は、「scRNA-flex解析からみたIPL型特発性多中心性Castleman病(IPL)の組織学的特徴とその分子基盤」である。特発性多中心性Castleman病(iMCD)は、全身のリンパ節腫脹や炎症症状などを特徴とするまれなリンパ増殖性疾患とされている。
本研究では、その一病型であるIPL型に着目し、単一細胞レベルで遺伝子発現を解析するscRNA-flex解析を用いて、リンパ節を構成する細胞の特徴や分子学的背景を詳細に検討した。これにより、IPL型に特徴的な組織像がどのような細胞や分子機構によって形成されるのかについて、病態理解につながる知見を示した。
進行期古典的ホジキンリンパ腫における遺伝子変異の意義

山田梨央さんの受賞演題は、「進行期古典的ホジキンリンパ腫におけるRHOA G17V変異検出の意義と治療戦略への示唆」である。古典的ホジキンリンパ腫は、特徴的な腫瘍細胞の形態や免疫学的性質に基づいて診断される悪性リンパ腫の一つである。

本研究では、進行期古典的ホジキンリンパ腫と診断された症例を対象に、リンパ腫の一部で認められるRHOA G17V遺伝子変異を解析した。その検出意義を病理学的な観点から検討し、より正確なリンパ腫診断や今後の治療戦略を考える上で重要な知見を示している。
研究のさらなる発展と今後の展開
受賞を受け、原武さんは「今後も、キャッスルマン病の病態解明に少しでも貢献できるよう、研究に励んでまいります」とコメントしている。また、山田さんは病理学的な視点から診断精度の向上や適切な治療選択につながる研究を積み重ねていきたいと語った。
両名を指導する岡山大学学術研究院保健学域の佐藤康晴教授は、2人の研究成果がリンパ腫研究の分野で高く評価されたことについて喜びを述べている。今後も両名の研究を通じて、リンパ腫および類縁疾患の病態解明や診断の進歩につながることが期待されている。
本件に関する問い合わせ窓口は以下の通り。
- 窓口:岡山大学 学術研究院 保健学域 分子血液病理学 教授 佐藤康晴
- 住所:〒700-8525 岡山県岡山市北区鹿田町2丁目5番1号 岡山大学鹿田キャンパス
- TEL:086-235-6896
- URL:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/topix/topix_id818.html
本記事は国立大学法人岡山大学の発表(2026年9月28日公開)をもとに作成しました。



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