睡眠の質は年齢と共に低下、睡眠に関する調査で明らかに

朝日大学マーケティング研究所が実施した「睡眠に関する調査 ~睡眠の状況編」によると、自身の睡眠に対する評価は年齢が高いほど低く、特に男性でその傾向が顕著であることがわかった。

調査の背景には、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し、日常生活に様々な変化が出始めていることがある。コロナ禍の数年間で変わった生活スタイルが、現在の生活にどのような影響を与えているのかを把握するために、睡眠に焦点を当てて調査が行われた。

調査結果では、男性を中心に年齢が高い層ほど睡眠の評価が低いことが明らかになった。男性の20代と50代では、自身の睡眠を「良い」と評価する割合に28.3ポイントの差があり、「悪い」と評価する割合では38.4ポイントの差があった。一方、女性では年代による差は小さかった。

良い睡眠には充分な睡眠時間の確保が必要だが、睡眠時間の長短だけが睡眠評価の要因ではないことも判明した。男性の20代と50代の睡眠時間の差は平均で0.8時間しかなく、それだけでは「悪い」の評価が倍以上開くとは考えられない。

睡眠の評価が悪くなる一因として、就寝時間の不規則さが挙げられる。起床時間と比べて就寝時間のほうが不規則であり、特に男性の40代と50代でその傾向が強かった。

調査を通じて、睡眠ビジネスに関わる際は、ターゲットを絞り込み、個別的なニーズに合わせたきめ細かいマーケティング戦略を構築することが重要だと指摘されている。睡眠時間の確保だけでなく、睡眠のサイクルや眠りの深さなども考慮する必要があるようだ。