サムスン電子 ハナ金融グループ新本社にプライベート5G単独提供 韓国金融界初
サムスン電子株式会社(以下Samsung)は2026年9月28日、韓国・仁川にあるハナ金融グループの新本社に、スマートオフィスの基盤となるプライベート5Gネットワークソリューションを単独提供することを発表した。韓国の金融業界で初の取り組みとなる。金融業界特有の厳格なセキュリティ基準をクリアし、場所にとらわれない柔軟な働き方を実現するほか、企業のAI変革(AX)に向けた重要な基盤となるとしている。
全16フロアを対象とした大規模スマートオフィスの構築
ハナ金融グループは、SKテレコムおよびSamsungとの協業により、新本社の全16フロア、複数のグループ企業、そして数千人の従業員を対象とした大規模なスマートオフィスを構築した。
従業員は5G対応のノートパソコンやタブレット、モバイル端末を活用し、場所を選ばずシームレスに業務環境へアクセスできるようになる。強固な通信ネットワークの導入により、オフィススペースの有効活用や従業員の生産性向上が図られるとともに、オフィスのレイアウト変更に伴う時間やコストの大幅な削減、日常業務へのAI導入に向けた土台づくりにも貢献する。
厳格な情報管理に対応する多層セキュリティシステム
金融機関は顧客の信用情報や銀行口座情報といった機密性の高いデータを扱うため、外部ネットワークから切り離して業務を行っており、セキュリティ上の懸念やサイバー攻撃へのリスクからWi-Fiの導入は事実上困難とされてきた。
今回のプロジェクトでは、高度な暗号化技術、ファイアウォール、DDoS攻撃対策、USIMベースの認証機能を組み合わせた多層的なセキュリティシステムを導入した。これにより、事前に承認された端末および登録ユーザーのみにネットワーク接続を許可する。Samsungのプライベート5Gソリューションは、有線ネットワーク環境と同等の完全な独立性を確保しながら、無線接続の利便性を提供する。
SKテレコムのエンタープライズ事業本部長のKim Goo-Young氏は、従業員がどこにいても安全かつ信頼性を持ってアクセスできる環境が整い、金融業界の働き方を変革する先進的な事例となっているとコメントしている。
Samsungは今回のプロジェクトにおいて、韓国のプライベート5G専用周波数であるミッドバンド(4.7GHz帯)に対応した無線装置、ベースバンド、クラウドネイティブ・コアからなるフルスタックのネットワークソリューションを提供した。
Samsungの5Gスタンドアローン(SA)コアは、単一の物理ネットワークインフラを複数の仮想スライスに分割する「ネットワークスライシング」技術を可能にする。これにより、ハナ金融グループの各グループ企業は個別のネットワークスライスにアクセスでき、独自のセキュリティポリシーやビジネスニーズに合わせた独立した運用環境を構築できる。
サムスン電子副社長 兼 ネットワークビジネス戦略チーム長のAngelo Jeongho Parkは、厳しい規制のある業界が求める最高レベルのセキュリティ基準に対応できるプライベート5Gソリューションのリーダーシップを証明できたとし、多様な業界への導入実績をもとに企業のAI活用を支援していく姿勢を示した。
本記事はサムスン電子株式会社の発表をもとに作成。
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