ZoomがUnified Context Layer発表 会話を業務実行へ
Zoom Communications, Inc.(NASDAQ:ZM)は2026 年 10 月 20 日、年次顧客向けカンファレンス「Zoomtopia」において、新たな「Unified Context Layer」とAIを活用した複数の新製品を発表しました。ミーティングなどで得られる会話のコンテキストを関連データと結び付け、具体的な成果物へと変換することで業務成果の創出を支援します。同社はこれにより、業務の実行や完了を支援する「System of Action(業務の実行・完了を支援するシステム)」への進化を推進するとしています。
会話とデータを結び付けるUnified Context Layer
ビジネスにおける顧客とのやり取りや会話が複数のアプリケーションに分散すると、一連の流れが見失われ、状況把握に時間を費やす課題が生じます。新たな「Unified Context Layer」は、会話の履歴を関連する文書やデータと結び付け、Zoomおよび連携するサードパーティ製アプリケーションの会話や活動情報をほぼリアルタイムで統合します。
Zoomの創業者兼 CEO の Eric S. Yuan は、「AI モデルがその能力を最大限に発揮できるかどうかは、企業のビジネスをどれだけ深く理解しているかにかかっており、その鍵を握るのがコンテキストです」とした上で、今回の基盤を通じて会話を具体的な業務の完了へとつなげる環境を構築していくと述べています。
発表によると、Zoom Virtual Agent の導入顧客数は 256% 増加(2QFY27 Earnings Reportによる)しており、Zoom の各種 AI ツールを活用するユーザーはタスクを 2 倍の速さで完了していると報告しています。また、米国在住のナレッジワーカー500 人を対象とした定量調査である「2026 年生成 AI ROI 調査」(Zoom実施)に基づき、72% がビジネスへの影響を「大きい」または「非常に大きい」と評価し、市場平均の 63% を上回っているとしています。
業務の効率化と外部ツール連携の新機能
「Unified Context Layer」と連携し、業務効率化や外部環境との接続を可能にする機能が多数発表されました。
- Follow the meeting: ミーティングに参加できなかったユーザーに対し、カスタマイズされた文字起こしや要約を提供(2026 年 12 月提供予定)
- Enriched notes: 画面共有やスライド、グラフ、チャットを文字起こしの関連箇所と結合(2026 年 11 月提供予定)
- My Notes hardware integrations: DTENおよびBotaのデバイス連携により「My Notes」を対面会話へ拡張(DTEN は 2026 年 11 月、Bota は 2027 年第 1 四半期に提供予定)
- My Notes Workflows: ミーティング要約をZoom ChatやSalesforceなどでのフォローアップ業務に連携(2026 年 10 月提供予定)
- New Zoom Chat Experience: 会話の発見を容易にし、AIエージェントをチャット内の議論に参加させる新体験(2026 年 12 月提供予定)
- ZoomMate Agent Teams: 専門性を持つ複数のAIエージェントが連携して業務を支援(提供中)
- MCP Servers: Model Context ProtocolサーバーによりUIを介さずアクションを連携(提供中)
- Connections to AI Assistants: Claude、Codex、Copilot、MuseなどのAI環境からZoom機能を利用可能に(2026 年 10 月提供予定)
- Search & Ask APIs: Claude、GPT、Codex、Muse、Microsoft Copilot、Gemini、Slackbotなどから直接問い合わせ可能(提供中)
- Zoom Admin MCP Server: 自然言語による対話で管理業務を実行(2026 年 10 月提供予定)
ミーティング自体の品質を高める機能や、コンタクトセンター(Zoom CX)向けの連携強化も行われます。
- Voice Translator:「Translate Me」機能により話者自身の声を再現した合成音声で翻訳(2026 年 10 月提供予定)
- Pose Correction: 視線を外した際に映像を自然に補正(2026 年 12 月提供予定)
- Touch up my Voice: リアルタイムでアクセントを調整(2026 年 12 月提供予定)
- High-quality screen sharing: 毎秒 60 フレーム(60fps)の高品質画面共有(提供中)
- Live Meeting AI Agent: 進行や質疑応答を先回りしてサポート(2027 年第 1 四半期提供予定)
- Customer Profiles: 複数チャネルの情報を反映した動的な顧客プロファイルを提供(2026 年 11 月提供予定)
- CX Insights Transcript Intelligence: 音声やチャットなどの文字起こしを業務データと関連付け(2026 年 11 月提供予定)
- Zoom Virtual Agent – Kiosk: 実店舗向けのキオスク型AIエージェント(2026 年 11 月提供予定)
管理・セキュリティとイベント向けの機能
企業がAIを安全に運用するための管理機能や、Zoom Eventsの機能拡充も公表されました。
- Centralized AI Management: 組織全体のAI機能設定や利用状況を一元管理(2026 年 12 月提供予定)
- Sensitivity Labels: Microsoft Purviewの秘密度ラベル同期や独自ラベル作成に対応(一部の Zoom Workplace 顧客向けに提供中)
- AI Guardrails: 回答生成時の制限ルールを設定可能に(2027 年第 1 四半期提供予定)
- Deepfake Risk Detection: 合成メディアの可能性を検知するツール(2026 年 12 月提供予定)
- Zoom Compliance Manager support for My Notes and Zoom Canvas: AI生成物のアーカイブ・監視を支援(2027 年 1 月提供予定。なお、Zoom Compliance Manager は、独立した法的審査またはコンプライアンス審査に代わるものではありません)
- Content Studio: 1つの録画から多言語・複数形式のライブラリを作成(2026 年 10 月提供予定)
- Agentic Event Setup: イベント開催前の各種設定をAIが支援(2026 年 11 月提供予定)
- AI Analytics for Events: 自然言語検索やエンゲージメントスコア化による分析支援(提供中)
Zoomの概要
- 創業: 2011 年
- 本社: 米国カリフォルニア州サンノゼ
- 証券コード: NASDAQ:ZM
- 公式サイト: zoom.com
本記事はZoom Communications, Inc.の発表をもとに作成されています。
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