スペースデータが都市やランドマークの3Dモデル生産フローを標準化
株式会社スペースデータは、都市やランドマークの3Dモデルを製作する生産フローを標準化しました。地理空間情報、コンピュータグラフィックス、AIの知見を組み合わせ、参照資料の収集から生成、検品までを同一の手順で実施します。これにより地域による品質の差を抑え、国内外の都市やランドマークの3Dモデルを短期間で整備できる体制を整えました。
整備された3D空間は、同社のシミュレーション基盤「SpaceBrain(スペースブレイン)」や、ロボットの導入・運用・学習を支える基盤「RobotBrain(ロボットブレイン)」に導入されます。気候変動に伴う災害対策やインフラ老朽化、都市再開発、ロボットの導入検証など、現実空間を再現した環境での事前検証ニーズへの対応を目指します。
効率と再現度を両立する生産フローの仕組み
標準化された生産フローでは、街区などの広域と個別のランドマークで手法を使い分けています。広域は建物の配置や形状のルールに基づくプロシージャル生成(自動生成)により効率的に作成し、参照資料の多いランドマークはAIを用いて重点的に詳細化したうえで統合します。これにより、処理量を抑えながら主要な建物の再現度を高めています。
また、指定した建物の周辺画像資料を自動収集し、寸法や出典、推定の確からしさとともに記録する機能や、公開データが少ない地域向けに修正工程を組み込んだ検品・補完の仕組みを導入しました。植生の再現においては、地域に実在する樹木などを生成して自動配置するプログラムを採用しており、桜島の3Dモデルでは75万本の樹木を配置した状態で毎秒60フレーム以上の描画を確認したとしています。
防災や都市計画、国内外の多様な領域で活用へ

整備された3Dモデルは、浸水・土砂災害・火山活動などの影響や避難行動を検証する防災・減災領域をはじめ、空港や駅の現況を再現したインフラ管理・都市計画、ロボットや自律移動機械の動作検証、文化財・ランドマークの記録など、幅広い分野での活用が想定されています。公開データが不足している島しょ国や新興国での防災・開発検討にも用いられます。
整備実績として、国内では虎ノ門、東京駅、渋谷、新宿、大阪などの都市部や、成田空港、国会議事堂、金閣寺、伊勢の宇治橋、桜島の地形と植生などが挙げられます。海外ではサンフランシスコ、ロンドン、ドバイ、香港といった都市のほか、トンガ、クック諸島などの島しょ地域を整備しており、対象エリアは順次拡大されています。
デジタルツイン開発統括の石川元太氏は、AIを活用して迅速に3D空間を提供しつつ、技術者がその場で検証できる仕組みと実際に使える品質の担保を目指す方針を示しています。
屋内空間への対応や欧州建築への適応を予定
同社は今後の展開として、広域やランドマークに続く3つ目の手法として屋内空間の生成構築を進めています。あわせて装飾の多い欧州の建築への対応を強化し、生成速度と処理効率の向上を図る予定です。
東京都港区に拠点を置く株式会社スペースデータは、佐藤航陽氏が代表取締役社長を務めるテクノロジースタートアップです。空間を情報化しAIを活用する技術を通じて、デジタルプラットフォームの構築を進めています。
- 社名:株式会社スペースデータ
- 代表:佐藤航陽
- 所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
- 資本金:15億1300万円
- 事業内容:宇宙開発に関わる投資と研究
- HP:https://spacedata.jp
本記事は株式会社スペースデータの発表をもとに作成されています。
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