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フェリング・ファーマが不妊治療と仕事の両立支援を巡るメディアセミナーを開催

フェリング・ファーマ株式会社は2026年10月2日、企業による不妊治療と仕事の両立支援の在り方を考えるメディアセミナーを開催しました。

セミナーでは、2026年4月に公表された5カ国の国際共同調査の結果が報告されたほか、医師による基調講演や、日本・英国・ポーランドの患者団体と企業の人事担当者によるパネルディスカッションが実施されました。制度や治療費が国ごとに異なる一方、仕事との両立の難しさや職場での相談のしづらさといった共通の課題が示され、実効性のある両立支援に向けた議論が交わされました。

5カ国調査で見えた離職の実態と社内認知の課題

議論の起点として共有された国際共同調査では、5カ国全体で39%が不妊治療中に退職した、または退職を検討したと回答しました(ポーランド47%、日本・英国38%)。また、不妊治療が自身の精神的健康に「とても影響がある」「かなり影響がある」と回答した被雇用者は合わせて93.8%に達しています。職場の誰かに治療を伝えたことがある人の割合は、英国が86%だったのに対し、日本は57%にとどまりました。

制度面においては、不妊治療専用の社内規程やガイドラインが「ある」と回答した雇用主は5カ国全体で37.4%、日本で38.1%でした。一方で、社内規程やガイドラインを「知っている」と回答した被雇用者は5カ国全体で24.3%、日本で24.2%にとどまり、制度の整備とともに従業員への周知が課題として浮き彫りになりました。

医療現場から見た通院負担と企業への期待

基調講演では、医療法人浅田レディースクリニック 理事長の浅田義正先生が「不妊治療の実際と企業の両立支援への期待」と題して登壇しました。浅田先生は、不妊治療の目的は妊娠およびその先の出産の実現であり、着床や妊娠判定はその途中の段階であると説明しました。卵巣に残る卵子の目安となる卵巣予備能には個人差があり、AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査の限界を理解した上で医師に相談しながらライフプランを考える重要性を述べました。

また、通院日程が月経周期や身体の状態に左右され事前に確定しにくい点が両立を難しくしている要因として挙げられました。同院の診療フローの一例では、1周期あたりの通院回数はタイミング法で2~5回、人工授精で3~6回、体外受精の採卵では5回程度となります。NPO法人フォレシアの調査によると、治療ごとの離職率はタイミング法の17.8%に対し、体外受精・顕微授精では47.5%にのぼります。同院では自己注射やオンライン診療、受精卵の凍結などの負担軽減策を行っているものの、医療機関側の工夫だけでは限界があるとして、浅田先生は企業側にも治療の特性を理解した柔軟な労働環境の整備を求めました。

各国の患者団体が共有する職場の共通課題

日本・英国・ポーランドの患者団体代表と企業の人事責任者によるパネルディスカッションでは、国境を越えた課題が話し合われました。日本では一般不妊治療や生殖補助医療が保険適用され自己負担が基本的に3割である一方、英国では民間で治療を受ける場合に約100万~240万円かかる場合があるなど、各国の制度や費用には差があります。しかし、職場への相談のしづらさや周囲の理解不足という点では共通の課題が存在しています。

英国のFertility Matters at Work共同創業者兼CEOのBecky Kearns氏は、英国では86%が職場の誰かに治療を伝えているものの、英国・フランスの回答者の61%が雇用主に話すことを恐れていたと紹介しました。ポーランドの患者団体Nasz Bocian理事のKarolina Klimowicz氏は、文化や教育不足などを背景に当事者が職場で「見えない存在」になっていると指摘。特定非営利活動法人Fine理事長の野曽原誉枝氏も、日本では43%が職場の誰にも治療を伝えていないことに触れ、性や生殖に関する話題を職場でオープンにしにくい文化が残っていると語りました。

制度の整備と利用しやすい企業文化の醸成

パネルディスカッションでは、制度の導入に加え、利用しやすい環境づくりについての取り組みも紹介されました。株式会社三菱UFJ銀行 人事部部長 兼 ダイバーシティ推進室長の上場庸江氏は、時間単位で取得できる年5日の不妊治療特別休暇や治療費補助、上司とのコミュニケーションQ&A集、管理職向けの配慮事項やNG発言集などの施策を共有しました。

フェリング・ファーマ株式会社 人事部長の長江裕美は、不妊治療や卵子凍結、養子縁組に対する経済的支援や有給休暇を設けたグローバル制度「Building Families at Ferring(BFF)」を紹介し、制度を設けるだけでなく安心して利用できる企業文化を育てることが重要だと述べました。さらに、英国の企業認定制度「Fertility Friendly Employer」やバディ制度、ポーランドでの市民立法運動による公費助成実現などの知見が共有され、今後は国境を越えて患者団体の連携を深め、企業や行政へ働きかけていく方向性が話し合われました。

会社概要

フェリング・ファーマ株式会社

  • 設立:2001年2月
  • 本社所在地:東京都港区
  • 代表者:代表取締役社長CEO ジョン・プルバー

本記事はフェリング・ファーマ株式会社の発表をもとに作成しました。

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