恵方巻値上がり、コメ高騰で平均1000円超

2025年の節分シーズンにおける恵方巻の平均価格は、一般的な五目・七目の恵方巻で1094円、海鮮恵方巻で1944円となり、前年比でそれぞれ14.2%、12.4%の大幅な値上げとなった。この価格上昇の背景には、コメをはじめとする原材料価格の高騰が影響している。

株式会社帝国データバンクが全国の大手コンビニエンスストア、外食チェーン、スーパー、日本料理店など計104社を対象に調査を行った結果、昨シーズンから値上げを行った恵方巻は50社に上り、前年の48社を上回った。値上げ幅は「100円未満」が最も多かったものの、「100~150円未満」や「200円以上」の値上げも過去最多となった。一方で、価格据え置きや値下げは過去最少の15社にとどまった。

海鮮恵方巻でも大幅な値上げが相次ぎ、「200円以上」の値上げが32社と最多となった。原材料では、コメ価格が前年比60%超の大幅な値上げ、味付かんぴょうや海苔も20~30%の価格高騰が見込まれる。また、鶏卵価格も上昇傾向にあり、水産品ではほたてやくるまえび、いくらなどが30%を超える高値となっている。

このような状況下で、恵方巻市場は低価格帯と高級志向の二極化が進行している。手ごろな価格帯の恵方巻では価格据え置きや値下げを行い、節約志向を意識した値付けもみられる一方、高価格帯の恵方巻では原材料の高騰を受けて大幅な値上げが避けられない状況だ。

需要予測が難しく日持ちのしない恵方巻において、小売業界と消費者双方の努力が求められている。

valvix

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