UPBOND、旅券画像を暗号化するPrivate Check-in公開へ
株式会社UPBONDは、外国人宿泊者の旅券画像をゲスト自身のスマートフォン内で暗号化し、ホテルの通常業務には必要な情報と確認結果のみを届けるチェックインシステム「Private Check-in」を公開する。宿泊施設などでの不正アクセスや個人情報の流出事案が相次ぐなか、「守るために、持たない」をコンセプトに開発された。法令に基づく旅券の写しの保存義務に対応しながら、情報流出時の閲覧リスクを最小限に抑える設計を目指す。
背景と開発コンセプト
2026年9月には宿泊施設の予約管理システムへの不正アクセスが公表されたほか、同じ週にはカーシェアサービスの運営会社において運転免許証などの本人確認書類の画像約160万件の流出が公表されるなど、本人確認書類の悪用が懸念されている。ホテルなどの宿泊施設は、法令にもとづき日本国内に住所を有しない外国人宿泊者の旅券の写しを保存する義務を負っている。
攻撃を完全に防ぐことが困難な状況を受け、同サービスでは読める旅券画像を日常業務へ持ち込まず、暗号化データの保存先と復号に必要な権限を分離して管理する手法を採用した。
同システムの主な特徴は次の通りとなる。
- スマートフォン上での暗号化と送信:ゲストは予約案内のリンクから自身の端末のブラウザを通じてチェックインを行い、専用アプリのダウンロードは不要。旅券画像は端末内で記録ごとに暗号化されてから送信される。
- 通常業務画面での旅券画像非表示:フロント画面には予約内容、必要な項目、本人確認結果のみが表示され、旅券画像そのものに触れる従業員や委託先を絞り込む。
- 保存先と復号権限の分離:暗号化データの保存先と復号権限を別個に管理し、データが持ち出された場合でも復号権限がなければ画像として開けない構造をとる。
- 二者承認による開示体制:警察などから法令にもとづく要請があった際は、ホテルの権限者とホテルから独立した管理者の二者が対象・目的・宛先・期限を確認して承認を行う。承認・閲覧・出力はすべて記録され、UPBONDが特許を取得した鍵リカバリー技術が応用されている。
利用手順と法令対応
ゲスト側の利用は、予約案内のリンクを開いた後に旅券を撮影して読み取り内容を確認し、提供先と保存目的を確認したうえで暗号化・送信を行う。その後、ホテル到着時に施設側で本人照合を行ってチェックインが完了する。
旅館業法施行規則では宿泊者名簿を作成の日から3年間保存することが定められており、「Private Check-in」は宿泊者名簿や対象となる旅券の写しと、ゲスト本人用の任意のコピーを分けて管理する仕様となっている。なお、旅館業法への対応を目指した設計であり、暗号化した写しの保存や現地での本人確認の具体的な方式は、実証に先立って所管の保健所等に確認するとしている。また、本サービスは漏えいのリスクをなくすものではなく、暗号化データが持ち出された際に読まれる危険を小さくするための設計であると説明されている。
今後の展開と概要
東京都渋谷区で代表取締役の水岡 駿氏が率いる株式会社UPBONDは、インバウンド旅行者向けのAgentic Walletインフラを提供しており、2026年8月時点で累計100万を超えるウォレットが発行されている認証・決済プラットフォーム「Login3.0」などを展開している。今後は実証に参加するホテルとともに、本人確認方式や所管の保健所等への確認、二者承認による運用の検証を行い、本導入に向けた準備を進める方針だ。
- 会社名:株式会社UPBOND
- 所在地:東京都渋谷区
- 代表者:代表取締役 水岡 駿
- 詳細・相談URL:https://www.upbond.io/solutions/private-checkin
- 企業URL:https://www.upbond.io/
- お問い合わせ:株式会社UPBOND ビジネスチーム(biz@upbond.io)
本記事は株式会社UPBONDの発表をもとに作成されています。
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