摂南大学とニプロ、尿中の有機溶剤代謝物を測る研究用試薬を共同開発し販売開始
摂南大学理工学部生命科学科の西矢芳昭教授は、ニプロ株式会社と共同でマンデル酸測定試薬「ニプロ」及びフェニルグリオキシル酸測定試薬「ニプロ」を開発した。本製品は、尿中の有機溶剤代謝物を汎用自動分析装置で測定するための研究用試薬である。ニプロ株式会社から2026年10月19日に販売が開始された。
特殊健康診断における測定の課題
有機溶剤であるスチレンやエチルベンゼンは、プラスチック製品の製造や塗装、印刷など、さまざまな製造現場で広く使用されている。これらの物質は体内に取り込むことで健康に影響を及ぼすおそれがあるため、取り扱う一定の業務に従事する作業者には、労働安全衛生法に基づく特殊健康診断が義務付けられている。
その検査項目には、体内に取り込まれたスチレンやエチルベンゼンの量を把握することを目的とした、尿中に排泄される代謝物であるマンデル酸やフェニルグリオキシル酸の測定が含まれる。従来、これらの測定には専門的な分析装置や検体の前処理が必要となる場合があり、多数の検体を効率的に測定することが課題となっていた。
汎用自動分析装置による迅速測定を実現
こうした課題に対応するため、摂南大学とニプロ株式会社(代表取締役 社長執行役員:山崎剛司)は、汎用自動分析装置を用いた尿中代謝物測定を可能とする研究用の液状試薬を共同開発した。
本製品は用手による前処理が不要であり、汎用自動分析装置に対応しているため、短時間で多数の検体を同時測定することが可能となっている。これにより、検査工程の効率化や検査担当者の負担軽減に貢献することが期待されている。なお、本製品に用いられるマンデル酸及びフェニルグリオキシル酸の測定技術について、学校法人常翔学園とニプロ株式会社は共同での特許を出願中である。
製品の概要
販売が開始された製品の詳細は以下の通りである。
- 商品名:マンデル酸測定試薬「ニプロ」/ フェニルグリオキシル酸測定試薬「ニプロ」
- 製造販売:ニプロ株式会社
- 測定原理:酵素法
- 分類:研究用試薬
- 販売開始日:2026年10月19日
- 参考価格:各300,000円(税別)
摂南大学の概要
共同開発を行った摂南大学(学長:久保康之)は1975年に開学し、現在までに9学部17学科、7研究科に11,000人超の学生が学ぶ理工・農・医療・文系の総合大学に発展している。少人数ゼミ教育や企業・自治体との連携PBL、AI・データサイエンスプログラムなどを通じて人材育成を展開しているほか、伴走型キャリア支援体制を整備している。
- 所在地:〈寝屋川キャンパス〉〒572-8508 大阪府寝屋川市池田中町17-8、〈枚方キャンパス〉〒573-0101 大阪府枚方市長尾峠町45-1
- 学部:法学部、国際学部、経済学部、経営学部、現代社会学部、理工学部、薬学部、看護学部、農学部
- 研究科:法学研究科、国際言語文化研究科、経済経営学研究科、理工学研究科、薬学研究科、看護学研究科、農学研究科、現代社会学研究科(2027年4月開設予定)
- 在籍者数:11,215人(2026年5月1日時点)
- 大学HP:https://www.setsunan.ac.jp
本記事は摂南大学の発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



