日本食文化を北欧へ、福岡発のおにぎり屋が海外市場開拓を目指す
「日本食文化の価値を現地で育み、人々の豊かな生活を創造する」をミッションに、2025年1月17日に福岡市で設立された株式会社Onigiri&Co.が、日本の食文化を世界に広げるべく、北欧デンマークでおにぎり屋の展開を開始する。
欧州では日本食市場が急速に成長。寿司だけでなく、ラーメンや焼き鳥などが注目を集めている。一方、日本では農林水産省主導のもと、2030年までに農林水産物・食品の輸出高を現在の約4倍である5兆円にする目標を掲げている。Onigiri&Co.は、この可能性に満ちた市場に向けて、おにぎり屋の店舗展開、日本食材の提供支援、日本の料理人の海外進出支援という3つのアプローチで日本食文化の新たな展開を目指す。
同社の中核メンバーは、デンマークのスタートアップでグラフィックデザイナーとして従事した経験を持つ奥屋孝太郎氏、ECシステム構築・運用などを手がけるカラビナテクノロジー株式会社の代表取締役である福田裕二氏、福岡市内の飲食店で統括マネージャーを務める羽出涼太氏など、豊富な経験と多様な視点を持つプロフェッショナルで構成されている。
奥屋代表は、「世界で高まる日本文化への関心に対し、本来の味や品質を実現できる食材入手や人材確保に課題がある」と指摘。「現地に足を運び、求められる日本食と現地の文化を理解し、日本でつくられたものを現地の人々に届けてまいります」と意気込みを語った。
2025年4月には、デンマーク首都コペンハーゲンでポップアップを開催予定で、これを皮切りに北欧での本格的な事業展開を開始し、同年中に1号店を出店する計画だ。Onigiri&Co.は、日本食文化を北欧の日常に根付かせる取り組みを通じて、新しい価値を提供していく。