Dellows News

JICと米VCのNEAがイベント開催 投資動向やSakana AIの戦略共有

株式会社産業革新投資機構(JIC)は2026年10月8日、米国のベンチャーキャピタルであるNew Enterprise Associates(NEA)と共同で、日米の投資動向に関するイベント「From Silicon Valley to Japan: Investment Trends and Opportunities in Technology and Life Sciences」を開催した。会場には日本のVCや金融機関、スタートアップ関係者など約90名が参加した。イベントでは、テクノロジーおよびライフサイエンス領域における米国での投資動向と日本での投資機会をテーマに講演などが行われた。

米国投資動向と日本のスタートアップ環境への期待

共同主催者であるNEAのパートナー、Nick Kline氏は開会の挨拶に登壇した。同氏は6年間にわたるJICとの協働を通じ、スタートアップや起業家、GP、政府関係者と350件以上の面会を重ねてきた経験に触れ、日本の起業家の質や市場環境、イノベーションの動きから大きな可能性を感じていると述べた。

また、現在の日本には優れた技術人材、大きな国内市場、グローバル市場に向けて変化しようとする意欲と方向性という3つの強みがあると指摘した。革新的な企業群を育成することへの関心が高まっているとして日本のエコシステムへの期待を寄せるとともに、JICが日本経済やイノベーションの醸成において重要な役割を担っていると語った。

Sakana AIの市場戦略と世界への挑戦

続いて、NEAの投資先であるSakana AIの市場投入戦略(GTM)担当者である柿島英和氏が登壇した。「Sakana AI: Company Overview and Go-to-Market Strategy」と題した講演の中で柿島氏は、3つの領域でプロダクトを展開している状況を説明した。

同社が「日本からグローバルへ」を掲げている点に言及し、世界のフロンティアモデルがアメリカや中国を中心に展開されるなか、日本から最先端の研究に挑戦して世界へ届けようとしている姿勢を示した。

閉会の挨拶では、JIC執行役員の秦由佳氏が登壇した。秦氏は、現在までにNEAが日本の4社に投資を行っている実績を紹介し、今後さらに投資先が増えることへの期待を示した。

さらに、既存の投資先企業に加えて両者の協力関係が拡大していることや、ライフサイエンスを含むヘルスケア分野での連携強化を進めている点に言及した。テクノロジー分野にとどまらず、ライフサイエンス分野においても今後より多くの成果が生まれるとの見通しを述べ、会を締めくくった。

JICの取り組みと組織概要

JICは日本のスタートアップ・エコシステムの発展に向け、「ゴー・グローバル」戦略を推進している。海外の主要VCが持つ起業家やファンド人材育成の専門性を活かし、国内VCや起業家向けのネットワーキングイベントや学習機会の提供に取り組んでいる。

JICおよびNEAに関する概要は以下の通り。

  • 株式会社産業革新投資機構(JIC):東京都港区に本社を置き、代表取締役社長CEOは瀬口二郎。2018年9月に産業競争力強化法に基づき発足した投資会社。国内投資・イノベーションの好循環創出やスタートアップ創出・育成などを重点投資分野とし、LP投資などを通じてリスクマネーを供給している。
  • New Enterprise Associates(NEA):1977年に米国で設立されたVC。これまでに100社以上のユニコーンを創出した実績を持ち、グローバルで最大規模の運用総額を誇るVCの一つ。テクノロジーおよびヘルスケア分野を中心に投資を展開している。

本記事は株式会社産業革新投資機構の発表をもとに作成。

アクセスランキング

今日

1週間