キリン、紅茶ポリフェノールによる油の付着抑制作用を発見
キリンホールディングス株式会社(社長 COO 南方健志)のキリン中央研究所(所長 赤塚秀貴)は、「午後の紅茶 おいしい無糖」の研究を通じ、紅茶ポリフェノールが油の付着を抑えることを発見した。口の中を想定した試験において、紅茶ポリフェノールが油を細かな状態に保ち、付着を大きく抑えることを確認したという。この作用は、紅茶を飲んだ際に油が口に残りにくく、食事の後味がすっきりするといった特徴に関与している可能性があるとしている。
口内の状態を再現するマイクロ流路評価デバイスを独自開発
キリンホールディングス株式会社の自社調査(2024年10月 キリン調べ)では、「午後の紅茶 おいしい無糖」を油の多い食事と組み合わせた際に「油が口に残りにくい」「食事の後味がすっきりする」と感じられることが示されていたが、関与する成分は明らかになっていなかった。
そこで同社は、口の中で飲料と食事由来の油が接触した際の状態を再現し、油の挙動を評価できる独自のマイクロ流路デバイスを開発した。マイクロ流路は微細な流路内で液体の流れを精密に制御できる技術であり、同デバイスでは口の中に近い環境で飲料と油を混ぜることで、油が細かな油滴になる乳化現象を可視化できる。これにより、油滴が流れたり表面に付着したりする様子をリアルタイムで観察し、数値化することが可能となった。
油の付着抑制に紅茶ポリフェノールが関与
「午後の紅茶 おいしい無糖」に含まれるどの成分が付着抑制に関与しているかを調べるため、ポリフェノールを除去して比較検証が行われた。その結果、ポリフェノールを除去すると油の付着を抑える作用は大きく低下した。

さらに、「午後の紅茶 おいしい無糖」から抽出した紅茶ポリフェノールを水に加えると油の付着が認められなくなった一方、カテキンなど他のお茶にも含まれるポリフェノールでは同様の作用は確認されなかった。これらの結果から、同商品の油の付着抑制作用には紅茶ポリフェノールが重要な役割を果たしていることが明らかになったとしている。
緑茶ポリフェノールや水との比較検証
開発されたマイクロ流路評価デバイスを用い、水、緑茶ポリフェノール(緑茶に含まれるカテキン類粗抽出物の研究用試薬を使用)、紅茶ポリフェノール(紅茶に含まれるテアフラビン類粗抽出物の研究用試薬を使用)と油をそれぞれ流し、デバイス表面への油の付着量が比較された。
検証の結果、水や緑茶ポリフェノールでは油滴同士が結合して大きな油滴になりやすかったのに対し、紅茶ポリフェノールでは小さな油滴の状態が保たれやすいことが判明した。デバイス表面への油の付着量についても、水や緑茶ポリフェノールと比べて大きく抑えられることが確認され、紅茶ポリフェノールが油を細かく安定した状態に保つことで付着を抑制することが示された。

本記事はキリンホールディングス株式会社の発表をもとに作成。
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