クロロス、コムギ異型株検出やイチゴ登熟予測などのAI作物認識技術を2学会で発表
クロロス株式会社は、2026年9月に開催された日本作物学会講演会および日本生物環境工学会において、AIによる作物認識・センシング技術の研究成果を発表しました。
日本作物学会では株式会社山本忠信商店と共同で取り組んだコムギ種子生産ほ場での異型株検出と抜取り支援について、日本生物環境工学会ではスマートフォン動画からイチゴの果数を登熟段階別に計測し将来の果数を予測する技術についてそれぞれ報告しました。同社は、AIによる作物の検出にとどまらず、撮影や計測から解析、予測、さらに農業現場での作業や意思決定までを一連の仕組みとしてつなぐ研究開発を進めています。
日本作物学会では、「ドローン近接撮影・画像解析システムSWALOによるコムギ種子生産ほ場の穂・異型株検出とスマートフォンを用いた抜取り支援の実証」と題し、クロロス株式会社の伊藤 悠一、荒木 勇磨、相澤 光俊、および株式会社山本忠信商店の山本 マサヒコが発表を行いました。

コムギの種子生産や品種維持において種子の純度を保つためには、ほ場内に混在する異品種・異型株を抜き取る作業が必要ですが、作業者が歩いて探す従来手法は多大な労力と経験が求められます。
今回の研究では、クロロスのドローン近接撮影・画像解析システム「SWALO」を活用した抜取り支援ワークフローを開発しました。ドローンで取得した高解像度画像からAIがコムギの穂や異型株候補を検出してほ場地図上にマッピングし、その結果をスマートフォンアプリに連携して作業者を候補地点まで誘導します。実証により一連の工程が機能することを確認しており、今後は撮影条件や生育ステージによる影響の検証、異なるほ場や品種での実証を進めるとしています。
日本生物環境工学会では、「現場活用を考慮したイチゴ果数計測と登熟遷移予測ソリューションの開発」と題し、クロロス株式会社の伊藤 悠一、荒木 勇磨、相澤 光俊が登壇しました。
観光農園における来園者向けの果実管理では目視や経験への依存が課題となっており、作業者がスマートフォンなどを持って栽培ベンチの横を歩きながら撮影した動画から、AIによってイチゴを登熟段階別に検出・計数する技術を開発しました。物体検出と物体追跡を組み合わせて重複計数を抑制し、登熟度を6クラスに分類して果実数を計測します。
さらに、温度を入力変数とする登熟遷移モデルにより指定日数後の果実数変化を予測する仕組みを構築しました。1週間後の予測値と実測値を比較した結果では、クラス間の平均ずれは約11%となっています。なお、本研究で開発された技術は、イチゴの果数計測・登熟予測サービス「BerryCast」として提供が開始されています。
若手研究者のキャリア形成セッションへの登壇

日本生物環境工学会では研究発表のほか、「学生および若手研究者の今後のキャリア形成についての検討・相談」をテーマとしたパネルディスカッション形式のセッションに、クロロスCTOの伊藤悠一が登壇しました。学生や若手研究者の今後のキャリア形成をテーマに、企業における研究開発や研究者としてのキャリアなどについて意見交換が行われました。
会社概要
東京都足立区に本社を置くクロロス株式会社(代表取締役 相澤光俊)は、植物に関するデジタル情報の解析を目的としたシステムおよび機器の企画、開発、販売、保守、コンサルティングを手がけています。
- 会社名:クロロス株式会社(Chloros Inc.)
- 代表者:代表取締役 相澤光俊
- 本社所在地:東京都足立区
- 設立:2025年
- Webサイト:https://chloros.ai
本記事はクロロス株式会社の発表をもとに作成しました。
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