有料広告のbot判定クリック、75%で基本的な自動化の痕跡確認されず
株式会社Spider Labsは、有料広告クリックのうちbotと判定されたデータの分析結果を公表した。2026年1月1日〜8月31日に「Spider AF」で計測したbot判定クリック62,770,269件のうち、75.0%にあたる47,099,237件で、一般的なブラウザ自動化に伴う基本的な痕跡が確認されなかったとしている。分かりやすいサインがない場合でも人のクリックとは限らず、広告の数値を成果と捉える前に中身を確かめる必要性を示している。
bot判定クリックの75.0%で自動化の痕跡なし、直近は8割超
分析によると、botと判定された62,770,269件中47,099,237件で、ブラウザ自動操作の基本的な特徴が確認されなかった。月別の推移では、2月の51.6%を底として3〜7月は5カ月連続で上昇し、7月は85.1%、8月は83.3%と直近2カ月は8割を超えている。
また、期間中のbot判定が100件以上のアカウント1,296社における中央値は46.1%、1,000件以上の835社では51.2%となった。
株式会社Spider Labsの既存調査「アドフラウド調査レポート2026 上期版」(https://jp.spideraf.com/adfraud-report-whitepaper-2026-firsthalf)によると、2026年上期のbotによる無効クリック発生率は2025年通年の約2.2倍となっており、ブラウザの自動操作でスクロールやクリック間隔を変えるなど、人に近い動きをするbotも確認されている。Spider AFでは、ブラウザが動く環境や通信、アクセス時の動作なども調べてbotと判定している。
広告の自動最適化や投資判断に影響を及ぼす懸念
広告運用においてbotの反応が混ざると、実際の顧客の関心を過大評価し、効果の乏しい広告を好調と捉えるおそれがある。AIによる広告の自動最適化もクリックやコンバージョン(CV)を判断材料とするため、顧客の関心とは異なる方向に配信が調整される可能性もある。

同社の既存調査では、2026年上期に検知した無効CV3,262,655件のうち、1,017,798件(31.2%)がbotに分類された。このため、クリックやCVの件数だけでなく、商談や売上につながる反応かを確認することが重要とされている。
同社のVP of ProductであるYuriy Yashunin氏は、基本的な自動操作のサインが見つからなくてもそれだけで人のクリックと判断せず、ブラウザの環境や通信、動作などを組み合わせて見極めることが重要だと述べている。
広告主が見直したい対応のポイント
同社は、広告主が確認すべき点として以下の3点を挙げている。
- 判定方法の確認:基本的な自動操作のサインだけでなく、実行環境・通信・動作も組み合わせてbotを判断しているかを代理店やツール提供元に確認する。
- 商談・売上との照合:クリックやCVの増加に実際の成果が伴っているか確かめ、件数だけを理由に予算を増やさない。
- 検知後の対応確認:botの反応を、集計レポートや自動配信に使うデータから除外・補正できる範囲を把握する。
自動化されたアクセスには正当な用途もあるため、広告運用とセキュリティの担当者が連携し、その性質を把握したうえで見極めることが大切だとしている。
調査の概要
- 調査期間:2026年1月1日〜8月31日
- 対象:「Spider AF アドフラウド対策」がbotと判定した有料広告クリック62,770,269件
- データソース:Spider AF計測データ
株式会社Spider Labsについて
株式会社Spider Labs(代表取締役:大月 聡子、本社所在地:東京都港区南青山7-10-3 南青山STビル4階)は2011年4月に設立された企業。マーケティングセキュリティSaaS「Spider AF」の企画・開発・運営や、アドフラウド・転売・無効CV・アフィリエイト等へのセキュリティソリューション提供を手がけている。

Webサイト:https://jp.spideraf.com/
本記事は株式会社Spider Labsの発表をもとに作成。
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