台湾ドローン輸出急成長、ワイズリサーチが日本の素材技術の参入好機を分析
台湾のビジネス・市場動向調査を行うワイズコンサルティンググループ傘下のワイズリサーチは、最新インサイトレポート『台湾ドローンを担う「民生品メーカー」 ~「最後のピース」は日本の素材技術~』を公開した。台湾のドローン輸出市場は2024年の441万ドルから、2026年(1〜9月)には3億702万ドルへと急成長を遂げている。同レポートでは、この成長を支える民生品メーカーの実態や、供給網における中国産素材への依存という課題、日本の素材技術による解決の可能性を分析している。
米中対立を受けた需要と民生品メーカーの台頭
急拡大する台湾のドローン輸出を主に担っているのは軍需企業ではなく、ラジコン模型や車載カメラ、EV用モーターなどを手掛ける民生品メーカーである。米中対立を契機に「中国製でないドローン」への需要が高まるなか、安定した品質で大量生産できる民生品メーカーの量産能力が、米国防衛調達での受注などに直結しているという。
公的連盟による海外進出の支援
台湾の経済部が2024年9月に設立を推進した「台湾卓越無人機海外商機聯盟(TEDIBOA)」は、設立時の約50社から2026年1月時点で260社超へと規模を拡大している。同連盟は、防衛分野に不慣れな民生品メーカーに対し、米国調達に必要な認証取得や、欧州バイヤーとのマッチング支援を行っている。
国産化率の低さと素材の中国依存という課題
台湾製ドローンにおける部品の国産化率は、小型機で約7割、大型機では約3割にとどまる。とくに電池とモーターに使われる素材の国産化が遅れており、現状は主に中国からの調達に依存している。「中国製でないこと」を最大の強みとする台湾ドローン産業にとって、この素材供給網の脱中国化が最大の壁となっている。
2027年に向けた供給網再構築と日系企業の参入機会
台湾政府は2027年までに中国製の部品を含まない供給網の構築を目指しており、素材の切り替えはこの1〜2年が勝負となる見込みだ。電池材料や中国産レアアースに依存しない磁石など、日本企業が蓄積してきた素材技術は、台湾ドローン産業が求める「最後のピース」と位置付けられている。とりわけ高価格・大型の機体ほど台湾製部品でまかなえる割合が小さいため、台湾に拠点を持つ日系素材メーカーにとっては、現地での生産・供給能力をいかして参入する好機であるとレポートは提言している。
- 会社名:ワイズコンサルティング グループ
- 所在地:中華民国台北市襄陽路9號8F
- 代表者:吉本康志
- 設立:1996年11月
- URL:https://www.ys-consulting.com.tw/
本記事はワイズコンサルティンググループの発表をもとに作成。
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