mui LabとAirbnb Japan、京都市内で騒音センサーの実証実験を開始
宿泊施設向けIoT騒音センサー「Minut(ミニット)」の国内正規販売店であるmui Lab株式会社と、Airbnbの日本法人であるAirbnb Japan株式会社は、京都市内でホスト不在型の宿泊施設(リスティング)を運営する協力ホストを対象とした実証実験を開始しました。騒音センサーミニットを1年間無償で提供し、トラブルが起きる前に回避できる仕組みが実際に機能するかなどをデータで検証します。約 1 年間に集積されたデータをもとに、騒音の発生頻度とホストの対応時間を定量的に検証し、今後の運用ルールづくりに活用する知見の蓄積を目指すとしています。

京都市内の宿泊施設を対象にデータを収集
mui Labは京都発のグローバルスタートアップとして、騒音の可視化により地域住民、ホスト、ゲストの安心につなげ「地域と調和する宿泊インフラ」の実現を目指しています。また、Airbnbも地域住民を大切な存在と位置づけており、一部で生じる騒音トラブルを未然に防ぎ、その場で収束させられる仕組みの必要性を掲げています。
テクノロジーを含めたこうした仕組みが国内で実際にどこまで機能するかを示すデータは、これまでほとんど蓄積されていませんでした。観光需要が集中する京都市内において、mui LabとAirbnb Japanが現場でデータを収集し、トラブルを回避する仕組みの検証に取り組みます。
音声や映像を記録しないセンサー「Minut」の仕組み
実証実験で使用されるミニットは、カメラを使わず、音声や映像の記録も行わない騒音センサーです。音量(デシベル)と継続時間、接続デバイス数、赤外線による在室状況の検知から室内の状況を推定します。Airbnbのポリシーに基づき、センサーを設置する場合はリスティングページで情報を開示します。
センサーは、目安として約75デシベルを超える音が10分以上続いた場合にホストへ通知する設定となっています。一瞬の大きな音では通知せず、一定水準の音が続いた場合のみ通知されるため、通常の滞在や会話で通知が届くことはありません。75デシベルは、電車などの車内や航空機の機内などの水準にあたります。なお、センサーが捉えるのは音の出やすい空間の音量であり、近隣へ届く音の大きさは距離や建物の遮音性によって変わるため、許容される音量の基準を定めるものではないとしています。

開発元のスウェーデンMinut社とAirbnbは2022年より協業を実施しており、ミニットは世界100以上の国と地域・3,000都市以上の宿泊施設で導入されていますが、日本国内で実証実験として検証を行うのは今回が初めてです。
実証実験の概要
実証実験の概要は以下の通りです。
- 対象設置:京都市内でホスト不在型リスティングを運営するホスト
- 実施期間:各施設 機器設置開始から1年間
- 設置場所:リビングルームや玄関(寝室やバスルームなどのプライベート空間は対象外)
- 設置数:約60施設(引き続き参加ホストを追加募集予定)
- 費用:無償(機器および1年間のサブスクリプション費用含)
今後の展開と関係者のコメント
両社は今後、京都市内および他地域においても参加ホストを追加募集し、実証実験の規模を広げていく予定です。得られた知見は、ホスト不在型の宿泊施設における責任あるホスティングのあり方を考える材料として、地域住民や関係者と共有していく方針です。
mui Lab株式会社の代表取締役である大木和典氏は、必要なのは誰かを監視する仕組みではなく問題が起きる前に気づける仕組みであるとし、京都発の企業としてこの街の課題に取り組めることを心強く感じていると述べています。

Minut CEO兼共同創設者のNils Mattisson氏は、映像や録音を使用することなくホストが問題に早期対処できるよう支援してきた実績に触れ、日本での検証機会を喜ばしく思っているとコメントしています。
Airbnb Japan株式会社の代表取締役である中川晋太郎氏は、地域社会からの信頼を重視し、現場で無理なく続けられる実効性のある仕組みとして組み上げていきたいとの考えを示しています。
関連組織の概要
- mui Lab株式会社
- 所在地:京都府京都市中京区夷川通柳馬場東入俵屋町295-1
- 代表者:代表取締役社長CEO 大木和典
- 設立:2017年10月
- ホームページ:https://muilab.com/ja/
- 製品詳細:https://souonsensor.com
- Airbnb
- 本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ
- 設立:2007年
- ホスト数:550万人超
- Minut社
- Webサイト:https://www.minut.com
本記事はmui Lab株式会社およびAirbnb Japan株式会社の発表をもとに作成されています。記事内の騒音の目安に関する記述は、東京都環境局「生活騒音」(環境省「生活騒音の現状と今後の課題」より)および環境省「騒音の目安について」(全国環境研協議会 騒音小委員会)の資料に基づきます。
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