松尾研究所と川崎重工、ヒューマノイドKaleido9の強化学習を共同開発
東京都文京区に本社を置き川上 登福が代表取締役を務める株式会社松尾研究所は、川崎重工業株式会社と連携し、同社のヒューマノイドロボット「Kaleido9」に対する強化学習Policyの共同開発を行いました。開発着手から6週間でNVIDIAシミュレータを活用したSim2Realプロセスを構築し、学習から実機検証に至る全体フローを完成させています。これにより、2026年5月21日に米国カリフォルニア州サンノゼで開催された川崎重工の「Kawasaki Physical AI Center San Jose」開所式において、Kaleido9が合計約50ポンド(約22.7キロ)のカゴを両手で持ち上げ机上に配置する重量物運搬デモを成功させました。
背景と取り組みの目的

政府の成長戦略においてフィジカルAIが重要分野として位置付けられ、2040年度までに官民で10.5兆円規模の投資が計画されるなど、ロボティクスとAIの融合領域に対する社会的期待が高まっています。両社は高齢化に伴う労働力不足をはじめとする社会的課題の解決に向け、最先端のフィジカルAI技術を社会へ還元することを目指しています。
今回の取り組みは、川崎重工が展開する「Physical AI Ready」の技術力と、松尾研究所が培ってきた深層学習・強化学習領域の研究力を結集し、ヒューマノイドロボットにおける高度な実機制御技術の獲得および実証を目的に実施されました。
6週間でSim2Realプロセス確立と実機デモを達成
本支援では、NVIDIAシミュレータ上で効率的に強化学習を行う環境を構築しました。ハードウェア・ソフトウェアの仕様理解から実機推論アーキテクチャの設計、学習から実機推論までの全体フロー構築を6週間で完成させています。
川崎重工の高トルク制御および高剛性ハードウェア性能を生かすAIモデルにより、従来のヒューマノイドロボットでは技術的難易度が高かった「合計約50ポンド(約22.7キロ)の重量物のカゴを両手で保持し、安定して机上に配置する」という連続的な動作制御を実機上で実現しました。プロジェクト着手から羽田の実験拠点(KAWARUBA)での検証を経て、米国サンノゼの「Kawasaki Physical AI Center San Jose」開所式での実演デモに至るまで、約6週間で一気通貫に推進されました。

開所式において川崎重工の橋本社長は、人の置き換えではなく人の判断と行動を安全・効率的に支援するフィジカルAIを目指すとした上で、世界共通の課題を抱える医療・介護分野をはじめ、幅広い産業分野へソリューションを展開していく方針を示しました。
松尾研究所および川崎重工は、今回の成果をもとにフィジカルAI領域における技術開発と社会実装をさらに加速させる方針です。今後は医療・介護分野をはじめ、製造・物流・建設など多岐にわたる産業分野において、人の判断と行動を安全かつ効率的に支援するソリューションの展開を目指し、エコシステムの創出に取り組むとしています。
株式会社松尾研究所の概要
- 会社名:株式会社松尾研究所
- 代表者:代表取締役 川上 登福
- 所在地:東京都文京区
- URL:https://matsuo-institute.com
本記事は株式会社松尾研究所の発表をもとに作成しました。
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