AIの次の壁は「その判断を採用してよいか」――責任OSを中核とする技術群、PCT国際出願7件完了
AIアシュアランス、責任OSなどAI保証技術群で計7件のPCT国際出願を完了 CATEGORY: テクノロジー
東京都新宿区に本社を置く株式会社AIアシュアランス(代表取締役:前木秀光)は、「責任OS」を中核とするAIアシュアランス技術群について、計7件のPCT国際出願を完了した。同社は、AIの判断や実行に関する技術的な保証を保険引受やリスク評価の根拠へ接続する「AI保険」を次の中核領域に位置付けている。あわせて、会計監査や実装適合性テスト、生成AIの情報源採用・回答検証、モデル出力の用途別利用制御への展開を示す技術体系を明らかにした。
2つの中核基盤技術とAI保険への展開
今回のPCT国際出願は、共通基盤となる2つの技術を中心に構成されている。1つ目の中核基盤である「責任OS」は、AIや人が下した判断について、企業が求める条件の充足や確認の抜け・矛盾の有無、判断者の権限などを検証する技術である。数学的に検証できる事項と人や組織が判断すべき事項を区別し、条件変更時の再検証や実行後の結果まで管理を行う。2つ目の中核基盤「実行結果閉包」は、処理成功の通知だけで完了と判断せず、金融取引の台帳反映や医薬品製造の証拠裏付けのように、実際に起きた事象を証拠に基づいて検証し、安全な状態での終了を含めて後続業務の進行を制御する。

同社は次の中核領域として「AI保険」を掲げる。AIのバージョンや権限設定、運用条件に技術的な証拠が適用できるかを検証し、リスク低減策の有効性を裏付けることで、保険会社の引受可否や補償範囲、保険料などの検討材料につなげる基盤を目指す。なお、今回の発表は保険商品の販売開始や保険料引下げを確約するものではなく、具体的な引受可否や保険条件などは保険会社等の評価および契約条件に基づいて決定されるとしている。

多様な業務領域へ広がる技術体系
共通基盤とAI保険を支える技術に加え、出願には以下の4つの技術が含まれている。
- モデル出力の用途別利用制御:統計や機械学習などのモデル出力について用途ごとに「利用可能・利用不可・保留」を判定し、金融、医療、製薬・臨床開発、電力などへの応用を想定する。
- 会計監査・財務情報:仕訳や集計などの処理後も元データの裏付けを引き継ぎ、財務情報と元データの証拠を照合して未確認部分の安易な採用を防ぐ。
- ソフトウェアテスト(実装適合性テスト):機能や制御が働く場面への到達と必要な動作を観測し、テストの成立と仕様適合の両方が確認された試験のみを適合根拠とする。
- 生成AI・GEO領域:企業の主張や証拠などの関係を確認し、条件に合う情報源の採用制御や、使われた情報源と最終回答を結ぶ証明経路を検証する。
同社ではこれらの技術について、契約・決済、設備制御、法務、医療AIなど幅広い業務での活用を想定している。
Lean4による規制対応モデルの公開と今後の活動

あわせて同社は、EU AI Actおよび日本のAI事業者ガイドラインから選択した要請に対する責任OSの実装設計を公開した。定理証明支援系「Lean 4.26.0」を用い、明示した条件の下で成立する性質を数学的に証明している。対象はRegulation (EU) 2024/1689の第11・12・14・19・43・72条から選択した要請(検証対象版「bef1531」)と、AI事業者ガイドライン第1.2版(2026年3月31日公表)から選択した要請(検証対象版「f10314e」)である。なお、この検査は公開モデル上の定義や証明を対象としており、法令全体への準拠や個別製品の本番実装の安全性を保証するものではないとしている。
今後は保険会社・再保険会社等との共同検討を進めるほか、各産業分野への適用を進める方針だ。また、同社が発起人として携わる広島AIアシュアランス協議会(HAAC)を通じて広島AIプロセスの理念の社会実装を推進しており、2026年10月14日(水)開催の「製造業AI物流カンファレンス2026 in 広島」(主催:株式会社オンザリンクス)のパネルディスカッションに同社代表が登壇する予定となっている。
PCT国際出願7件の一覧
- ① 責任OS(PCT/JP2026/032146)
- ② 実行結果閉包(PCT/JP2026/032147)
- ③ AI保険・保証証拠の適用性検証(PCT/JP2026/036201)
- ④ モデル出力の用途別利用制御(PCT/JP2026/032927)
- ⑤ 会計監査・財務情報の検証範囲承継(PCT/JP2026/036289)
- ⑥ 実装適合性テスト(PCT/JP2026/036342)
- ⑦ 生成AI・GEO領域の情報源採用と回答閉包(PCT/JP2026/036294)
会社概要
- 会社名:株式会社AIアシュアランス(AI Assurance, Inc.)
- 代表者:代表取締役 前木秀光
- 所在地:東京都新宿区北新宿4丁目4番4号110号室
- 事業内容:責任OS・実行結果閉包を中核とするAIアシュアランス技術の研究開発・社会実装
- 公式サイト:https://www.ai-assurance.co.jp/
本記事は株式会社AIアシュアランスの発表をもとに作成されています。
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