NanoFrontier、韓国の半導体展SEDEX 2026に出展へ
東北大学発のディープテックスタートアップであるNanoFrontier株式会社は、2026年10月14日(水)から16日(金)にソウル・COEXで開催される第28回 半導体大展(SEDEX 2026)に参加する。同社は一般財団法人日韓産業技術協力財団が設置する日本企業共同館に出展企業として加わる。会場では半導体工程向けのPFAS迅速検出試薬や測定サービスを紹介し、韓国企業との協業機会を模索する予定だ。
出展の背景と開発の狙い
PFAS(有機フッ素化合物)は、半導体製造におけるフォトレジストやエッチング液などの工程薬液に広く用いられてきたが、環境残留性や健康影響への懸念から日米欧韓で規制強化が進められている。日本では環境省の発表によると、2026年4月から水道水中のPFOS・PFOAの合算値を50ng/L以下とする水質基準が施行された。半導体業界でも、工程薬液や純水、工程排水に含まれるPFASの管理や混入スクリーニングへの検査ニーズが高まっている。
従来の標準的な分析手法であるLC-MS/MS分析は、高額な装置と熟練した技術者を必要とし、結果判明までに日数を要する点が課題だった。これに対し、NanoFrontier株式会社は独自のナノ粒子生成技術を基盤とし、水中にナノ色素を分散させて低濃度のPFASをその場で検出する試薬を開発している。特別な分析装置を必要としないため、現場への導入が容易になる見込みだ。
展示内容と韓国企業との連携模索
同社はブースにおいて、PFAS迅速検出試薬および測定サービスの紹介を行う。ナノ粒子分散液や密閉バイアルに入ったPFAS検出サンプルの卓上展示に加え、パネルやカタログ、タブレット動画を用いた技術説明を予定している。現在は顧客の水サンプルを預かって自社ラボで測定するサービスを展開しており、今後は試薬の販売への移行を計画しているという。
また、半導体メーカーや材料・薬液メーカー、水処理・環境エンジニアリング企業などを対象に、サンプル評価(PoC)や共同実証、共同開発、韓国内での販売代理店契約に向けた個別相談もブースで受け付ける。
代表取締役の井上 誠也は、現場での測定が高コストで専門設備に依存している現状に触れ、「独自のナノ粒子生成技術によって、特別な装置を用いずその場でPFASを確認できる手段をつくり、現場の管理そのものを変えていきたいと考えています」としている。
SEDEX 2026の開催概要と今後の計画
SEDEXは韓国半導体産業協会(KSIA)が主催する韓国最大級の半導体専門展示会で、主催者発表によるとサムスン電子やSKハイニックスをはじめとするサプライヤーが集まり、毎年6万人以上が来場する。展示会の概要は以下の通りとなる。
- 名称:第28回 半導体大展(SEDEX 2026 / Semiconductor Exhibition 2026)
- 会期:2026年10月14日(水)~16日(金)
- 会場:COEX Hall C・D(ソウル特別市江南区)
- 主催:韓国半導体産業協会(KSIA)
- 出展場所:Hall D 日本企業共同館(運営:一般財団法人日韓産業技術協力財団)
- 入場料:事前オンライン登録で無料(10月12日まで)、当日入場は20,000ウォン
- 公式サイト:https://www.sedex.org/
NanoFrontier株式会社は現在、有償の技術検証段階にあり、PFAS検出試薬の小規模製造への移行を進めている。今回の出展を通じて韓国企業との実証や協業を進め、量産条件の確立と安定供給体制の構築を目指すとしている。
NanoFrontier株式会社の概要
NanoFrontier株式会社は2025年4月7日に設立された東北大学発のスタートアップ企業で、化合物をナノサイズ化することで新たな機能を引き出し、環境やエネルギー材料への応用を進めている。
- 会社名:NanoFrontier株式会社
- 代表者:代表取締役 井上 誠也
- 所在地:宮城県仙台市青葉区片平2-1-1 東北大学産学連携先端材料研究開発センター215号室
- 設立:2025年4月7日
- 事業内容:ナノ粒子化技術を用いた試薬品・機能性材料の研究開発、製造および販売、ナノ粒子の製造受託および関連技術の提供、ナノ粒子化技術分野における技術ライセンスの供与および技術コンサルティング
- 公式サイト:https://nanofrontier.jp
本記事はNanoFrontier株式会社の発表(環境省および主催者発表の情報を含む)をもとに作成しています。
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