Bounce、日本での事業拡大へ1900万ドル調達
世界最大の手荷物預かりネットワークサービスを提供するBounce(バウンス)が、1900万ドル(約25億円)のシリーズB資金調達ラウンドを実施したと発表した。このラウンドは、サンフランシスコのベンチャーキャピタルであるSapphire Sportが主導し、ヤマトホールディングスやKDDI株式会社などの新規投資家も参加した。既存の投資家であるAndreessen HorowitzとGeneral Catalystも出資に名を連ねた。
Bounceは2019年の設立以来、世界4,000以上の都市でグローバルな手荷物預かりネットワークを展開しており、今年初めにはInc5000によって米国で最も急成長している非上場旅行会社に選ばれている。今回の資金調達により、同社は2024年9月の東京オフィス開設を皮切りに、日本市場への急速な拡大を図る方針だ。
ヤマトホールディングスのイノベーションおよび投資責任者である齊藤泰裕氏は、「Bounceは、急成長するビジネスモデルを展開しており、当社としても投資に大きな意義を感じています。バウンスが日本の中小企業に新たな価値を提供するとともに、観光業の利便性向上にも貢献することを期待しています」とコメントしている。
また、KDDI株式会社のオープンイノベーション推進本部長である中馬和彦氏は、「日本では、インバウンド観光客数が急速に増加しています。しかし、観光客にとって必要なインフラはまだまだ整備されておらず、最適化が必要です。日本の文化を存分に味わい楽しんでもらうため、KDDIは、Bounceと共に観光客に快適な環境を提供し、誰もが世界中を不自由なく行き来できる未来の創造を目指します」と述べた。
Bounce創設者兼CEOのCody Candee(コディ・キャンディー)氏は、「シリーズBラウンドにおいて、日本の業界大手であるヤマトホールディングスおよびKDDIと提携できることを大変嬉しく思います。両社の豊富な日本市場での経験は、当社のプレゼンス拡大を後押しし、日本全国のパートナーおよびユーザーにさらなる価値を提供する基盤となります」と語った。
Bounceは、東京駅、大阪駅、京都駅などの主要な鉄道駅や観光スポットの近くに店舗を拡大していく計画だ。すでに全国に数百のパートナー拠点を構築しており、2025年以降にはさらなる店舗に新たな収益源を提供することを目指している。