B2B企業が元AKB平嶋のファンイベントを今年3度も開催、続ける理由とは?
元AKB48で、現在はマルチに活躍するタレント平嶋夏海のファンイベント「あつまれ!なっちゃんねるミーティング」が今年3度目の開催。産業機械メーカーのアネスト岩田が協賛する理由は、モータースポーツを通じた新しいコミュニティづくりにある。
工業製品メーカーが見据える新たなコミュニティ作り
スプレーガンやコンプレッサーなど、工場向けの産業機械を製造・販売するアネスト岩田(本社:神奈川県横浜市)。一般消費者には馴染みの薄いB2B企業が、なぜ平嶋夏海主催のファンイベント「あつまれ!なっちゃんねるミーティング」に協賛しているのか。
「一般の方への認知度が低いというのが、どのB2B企業にも共通する課題です」と同社の担当者は語る。そこで同社は、ものづくりの最先端技術が集まるモータースポーツ業界への参入を決意。この分野で新たな事業開発やコラボレーションの機会を探っているという。
タレントとモータースポーツの意外な親和性
平嶋さんは、2024年から同社がメインスポンサーを務めるレーシングチーム「ANEST IWATA Racing」の応援団長を務めている。「モータースポーツでは、レースアテンダントなど、チームの世界観を体現する存在が重要な役割を果たします。アイドルのファン層とモータースポーツファンの間にシナジーを感じています」と担当者。
実際、11月10日に開催された「あつまれ!なっちゃんねるミーティングvol.3」には平嶋さんのファンが多数来場。受付には長い行列ができるほどの盛況ぶりだったという。バイク展示やグッズ販売、トークショーに加え、同社のドリフト競技車両の展示も行われ、モータースポーツファンも楽しめる内容となっている。6月の第1回開催から、10月、11月と短期間で3回も開催されているのは、この手応えがあればこそだ。ちなみに、vol.2では申込数が300名にものぼった。
温度感のあるブランディングを目指して
同社がこのイベントを重視する理由は、直接的なコミュニケーションにある。「CMなどで広く周知するのも大事ですが、イベントで直接お会いして会話を交わすことで、よりアネスト岩田という会社を身近に感じていただけます」と担当者は説明する。
会場となっているアネスト岩田ターンパイク箱根は、同社がネーミングライツを取得している道路。「バイクの聖地」として知られるこの場所の魅力を、イベントを通じてより多くの人に知ってもらいたいという思いもある。
共通の趣味を通じてコミュニティができれば、それは業界全体の盛り上がりにつながっていく。B2B企業だからこそ、地道な関係作りを大切にしている。
アネスト岩田 公式サイト
https://www.anest-iwata.co.jp