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ニッピ、クラゲコラーゲン由来ペプチドが血中や皮膚へ効率移行することを解明

東京都足立区に本社を置く株式会社ニッピ(代表取締役社長:伊藤裕子)は、クラゲから調製したコラーゲンペプチドを摂取すると、生理活性ペプチド「Gly-3Hyp-4Hyp」が血中に非常に高い濃度で吸収され、さらに皮膚組織へも効率的に移行することを明らかにしました。クラゲコラーゲンペプチドに含まれるGly-3Hyp-4Hypが主要な有効成分である可能性が示唆されています。本研究成果は、国際学術誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry」に2026年9月8日付でオンライン公開されました。

コラーゲンペプチドは、主にウシやブタ、魚の皮膚や鱗などから製造され、機能性食品として健康効果が示されています。コラーゲン特有のアミノ酸であるヒドロキシプロリン(Hyp)は、消化吸収の過程で完全に分解されず、Pro-Hypに代表される多様なHyp含有オリゴペプチド(アミノ酸が2~3個繋がった小さなペプチド)として高濃度で血中へ移行し、皮膚や骨などの組織へ運ばれて生理活性を発揮すると考えられています。

近年、クラゲから作られたコラーゲンペプチドにさまざまな機能性が報告され新たな原料として注目される一方、特有の有効成分は解明されていませんでした。同社は最近の研究で、2種類のHypを含む生理活性ペプチド「Gly-3Hyp-4Hyp」が高い酵素分解耐性により効率的に血中吸収されることを明らかにしており、クラゲコラーゲンに豊富に含まれる同成分が生理活性成分である可能性を検証するため、摂取後の血中吸収性と組織移行性を評価しました。

研究ではまず、中華食材としても活用されているキャノンボールクラゲを酵素分解してコラーゲンペプチドを調製しました。同様の方法でウシ皮膚から調製したコラーゲンペプチドと比較したところ、クラゲコラーゲンペプチドはGly-3Hyp-4Hypを15倍以上含有していることが明らかになりました。

このクラゲコラーゲンペプチドを用いてヒトでの吸収性試験を実施した結果、ウシ由来コラーゲンペプチドを摂取した場合と比較して、Gly-3Hyp-4Hypの血中吸収量が約8倍に達することが示されました。さらに、Gly-3Hyp-4Hypは高い代謝安定性から血中に長く維持され、吸収グラフの面積から計算される総吸収量は、ウシコラーゲンペプチド摂取群で最も吸収性の高かったPro-Hypを上回りました。

血中へ吸収されたGly-3Hyp-4Hypが皮膚組織まで移行しているかを検証するため、マウスでの試験が行われました。

その結果、クラゲコラーゲンペプチドの投与によりGly-3Hyp-4Hypが高濃度で皮膚へと移行し、ウシコラーゲンペプチド投与よりも皮膚組織への蓄積量が約19倍と顕著に高くなることが確認されました。ウシコラーゲンペプチドの主要な皮膚移行成分であるPro-Hypとの差は血中での比較時よりも広がり、Gly-3Hyp-4Hypが皮膚組織に非常に効率よく到達する成分であることが示されています。

機能性食品や化粧品分野への応用に期待

今回の研究により、クラゲコラーゲンペプチドの摂取でGly-3Hyp-4Hypが血中に高吸収され、皮膚組織まで効率的に移行することが明らかになりました。この成果はクラゲコラーゲンペプチドが持つ生理作用のメカニズムを紐解く手掛かりであり、今後、機能性食品や化粧品分野におけるクラゲ由来コラーゲンの新たな応用展開への貢献が期待されています。

論文情報

  • 論文名:Oral ingestion of jellyfish collagen hydrolysate effectively delivers a bioactive tripeptide, Gly-3Hyp-4Hyp, into the blood and skin.
  • 著者:Taga Y, Iwasaki Y, Kusubata M, Mizuno K.
  • 掲載誌:Journal of Agricultural and Food Chemistry. 74(37):29328–29337 (2026) doi: 10.1021/acs.jafc.6c08326
  • URL:https://pubs.acs.org/jafcau/article/doi/10.1021/acs.jafc.6c08326/

本記事は株式会社ニッピの発表をもとに作成しました。

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