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BCG調査、2026年1~8月期の世界M&A取引総額は15%増 メガディール最多

ボストン コンサルティング グループ(BCG)は、世界のM&A動向を分析した「The 2026 M&A Report」を発表しました。M&Aレポートの発表は今回で23回目となります。2026年1~8月期の世界のM&A取引総額は回復傾向を示した一方、日本市場ではグループ再編や上場企業に対する積極的な買収提案が新たな注目テーマとして浮上しています。

世界のM&A取引総額は前年同期比15%増 メガディールが過去最多を記録

2026年1~8月期の世界のM&A市場は、取引総額ベースで前年同期比15%増となり、過去10年間の同期間平均も11%上回りました。ただし、この増加傾向は主に大型案件の増加によるものです。取引価額100億ドル以上のメガディール件数は37件となり、前年同期の24件から増加して2021年に記録した32件を上回り過去最多となりました。その一方で、取引価額10億ドル未満の案件数は依然として長期的な平均水準を下回っています。

市場の短期的な見通しを測るBCG独自の指標「M&Aセンチメント・インデックス」は、2026年1~8月期に83となりました。年初の79からは上昇したものの、長期平均の100を下回る水準です。業界別では金融・不動産(108)が最も高く、ヘルスケア(100)、エネルギー(96)が続いた一方、産業財(66)、消費財(64)、テクノロジー(52)は低い水準にとどまりました。

また、AIは市場に相反する影響を与えています。一部の領域で新たな投資やM&Aを促進する一方、既存のビジネスモデルや競争優位の維持に対する不透明感から価値評価が難しくなる領域もあり、2026年初めのソフトウェア企業のバリュエーション急落やプライベート・エクイティによる同分野のM&A減速といった動きに表れています。

日本市場は堅調推移 2026年の案件数は前年比2.8%増の予測

日本のM&A市場では案件数が引き続き堅調に推移しており、2026年通年では2025年比で2.8%増加すると予測されています。この底堅さの背景には、コーポレートガバナンスの継続的な強化、資本効率改善への要請、企業の健全なバランスシート、アクティビストの圧力、新たな成長の源を求める企業のニーズなどが挙げられます。

2025年の市場を形成した「事業開発」「グローバル展開」「業界再編」の3つのテーマは2026年も継続しているほか、新たな注目テーマとして以下の2点が挙げられています。

  • グループ再編: ガバナンス強化や資本効率改善圧力への対応などを目的に、非中核事業の整理・売却、海外子会社や過去に買収した子会社のターンアラウンド、親子上場の解消などが進められている
  • 上場企業に対する積極的な買収提案: 2023年8月に経済産業省が「企業買収における行動指針」を策定して以降、「同意なき買収」を含む積極的なアプローチが戦略的選択肢として広がりを見せている

レポートの共著者でBCGコーポレートファイナンス&ストラテジーグループの日本リーダーを務める横瀧 崇氏は、トヨタ自動車やトヨタ不動産などによる豊田自動織機へのTOB(株式公開買い付け)の成立や、デンソーによるロームへの買収提案などを具体例として挙げ、今後はM&Aを企業価値創造のための経営アジェンダとして捉えることが重要になると指摘しています。

  • 設立・拠点: 日本においては1966年に東京、2003年に名古屋、2020年に大阪、京都、2022年に福岡にオフィスを設立
  • URL: https://www.bcg.com/ja-jp/

本記事はボストン コンサルティング グループの発表をもとに作成されています。

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