ティアフォー、サウジで自動運転バス実証へ 経産省の補助金事業に採択
株式会社ティアフォーは、経済産業省が公募する「令和7年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(大型実証 非ASEAN加盟国)」に採択されました。同社は日本で実績を有する自動運転技術を用いて、サウジアラビアの環境に適した安全かつ拡張性の高いモビリティサービスの社会実装を目指し、自動運転バスの実証を推進します。あわせて現地の産業基盤構築に向け、現地の人材育成に寄与するプログラムを進めます。
サウジアラビアでは、政府主導の長期計画「Saudi Vision 2030」のもと、「活気ある社会」「盛況な経済」「野心的な国家」をテーマに経済の多角化と社会変革が進められています。同計画では2030年までに公共交通の15%を自動運転化する目標が掲げられており、都市開発が進むなかで持続可能な移動手段の整備が必要とされています。
株式会社ティアフォーは2025年9月にサウジアラビアの大手企業ElmとMOUを締結しており、本事業では日本で培ったオープンソースを活用した自動運転バスおよび人材育成の知見を活用して現地での次世代モビリティ実現に貢献するとしています。
本事業における主な取り組み
本事業では、自動車メーカー、自動運転技術会社、現地の交通事業者との協業体制を深め、将来的な自動運転車両の商業運行に向けた事業モデルの構築を目指します。
具体的な活動内容は以下の通りです。
- 車両構築:日本で開発した自動運転バスをリファレンスとし、欧州自動車メーカーとの協業により自動運転システムを車両に搭載して現地で走行可能な自動運転バスを構築
- 現地適合と実証:オープンソースの技術を基盤としたAIモデルに現地データを学習させ、砂漠地帯の気温や砂嵐、右側走行などサウジアラビア特有の環境要件に適したシステムを実現。閉鎖空間での走行実証から公道へと運行設計領域(Operational Design Domain:ODD)を拡大
- 現地パートナー企業との共創と人材育成:現地のテクノロジー企業や交通事業者、行政機関と知見を共有するほか、教育機関と競技イベントを活用してSTEM(科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics))分野の人材育成プログラムを推進
補助金活用の狙いと今後の展望
自動運転システムの性能向上には地域特有の走行環境や交通ルールへの適応が必要であり、膨大なデータ収集やAIモデルの学習といった初期導入コストや需要の不確実性が民間企業の負担となります。同社はこれまで日本国内の120以上の地域や、海外では英国や豪州で実証を進めてきた実績があり、本補助金を活用して現地に適したシステムの早期確立を目指します。
本事業を通じて得られた知見を日本の自動運転技術の開発に還元して高度化や関連産業の発展に貢献するほか、他国での車両開発や異なる車種への実装に活かし、国際競争力の強化につなげる方針です。
株式会社ティアフォー 会社概要
- 社名:株式会社ティアフォー
- 所在地:東京都品川区
- 代表取締役 CEO:加藤 真平
- 設立年月:2015年12月
- 主な事業内容:自動運転プラットフォーム開発事業、自動運転ウェブサービス開発事業、自動運転システム開発キット販売事業、自動運転技術の教育事業
- URL:https://tier4.co.jp/
本記事は株式会社ティアフォーの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



