なかよし学園プロジェクトがウクライナのリビウを訪問 地下シェルターで市民と交流
千葉県松戸市に拠点を置く特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトは、2026年9月に実施された「ウクライナ平和教育プロジェクト2026」の一環として、ウクライナ西部の都市リビウを訪問しました。代表の中村雄一氏や事務局長の中村里英氏らがキーウやリビウを訪れ、子どもや教職員、市民らと直接交流しながら教育活動や文化交流を行いました。滞在中は路上での偶然の出会いをきっかけに地下シェルターへ招かれ、市民とともに音楽や踊りを通じた交流を実施しました。



戦時下における文化都市リビウの状況と避難民の受け入れ


リビウは1256年に最初の文献上の記録があり、ガリツィア・ヴォルィーニ公国のダヌィーロ公の息子レウに由来するとされる文化都市です。ポーランドやハプスブルク帝国などの時代を経て東西ヨーロッパの文化が交差し、1998年には「リビウ歴史地区」としてユネスコの世界遺産に登録されました。しかし、2022年に始まったロシアによるウクライナへの全面侵攻を受け、2023年から「危機遺産リスト」に掲載されています。2026年3月24日にはベルナルディン修道院地区の建物が攻撃を受け、ユネスコが翌25日に懸念を表明するなど、長距離ミサイルやドローンによる攻撃の危険が続いています。



街中では、大型彫刻や噴水、ステンドグラスなどに防火材や保護材を用いた損傷防止措置が施され、取り外せる文化財はシェルターへ移されています。またリビウは前線地域からの避難拠点でもあり、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が主要鉄道拠点の一つとして位置づけています。リビウ州当局によると、2026年1月時点で州内に20万1,000人を超える国内避難民(IDP)が暮らし、67か所の一時滞在施設が運営されていました。
路上セッションから地下シェルターでの交流へ


9月5日にキーウからリビウへ入った一行は、ウクライナと日本をつなぐ活動を行うコロペンコ・マリヤ氏とともに市内を視察しました。翌9月6日、路上でバイオリンとアコーディオンを演奏していた女性に遭遇し、中村雄一代表が持っていたギターをきっかけにセッションが行われました。
演奏後、その女性から夕方のイベントに招かれ、一行は地下シェルターを訪れました。会場には民族刺繍の衣装を着た人や楽器を持つ人、家族連れなど多くの市民が集まり、音楽に合わせて踊りの輪が広がりました。終盤には中村雄一代表が登壇し、なかよし学園校歌「LOVE OTHERS」を披露しました。危険が存在する状況下でも集まり、音楽や踊りを楽しむ市民とともに時間を過ごしたこの取り組みについて、同法人は「PEACE CONCERT」として伝えていくとしています。
日常を守る活動を通じた平和づくり
なかよし学園プロジェクトは、キーウやリビウにおいて教育施設への訪問だけでなく、街中で出会った市民との交流を重ねました。代表の中村雄一氏は、戦争が壊そうとする「普通の日常」を守ることも平和活動であると強く感じたと述べ、国籍を忘れて笑い合う時間をつくることの大切さに言及しています。
同法人は、平和を戦争終了後に始まるものとして捉えるだけでなく、戦時下であっても人と人との間に小さな平和をつくり続ける実践を重視し、教育と交流の場を広げる活動を報告しています。
- 実施日:2026年9月1日〜13日
- 実施団体:特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
- 参加者:代表 中村雄一、事務局長 中村里英
- 主な活動地域:キーウ、リビウほか
- 主な活動:未来のまちづくり、平和教育、創造性教育、防災教育、文化交流、現地調査等
本記事は特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトの発表をもとに作成されています。
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