株式会社ダイヤモンド社が発行する『週刊ダイヤモンド』は、2025年4月に30年ぶりの大幅リニューアルを実施し、サブスクリプション型の雑誌として新たに生まれ変わる。同社は2019年6月に経済メディアとして早くからデジタルのサブスクリプションサービス「ダイヤモンド・プレミアム」を開始し、会員数を順調に伸ばしてきた。今回の『週刊ダイヤモンド』のリニューアルは、紙媒体の雑誌でも勝ち残るための業界初の試みとなる。

リニューアル後の『週刊ダイヤモンド』は、編集方針である「３大迫る（データで迫る・忖度なしで迫る・企業産業の最深部に迫る）」を徹底し、他では読めない企業・産業系コンテンツを量産する体制へとアップデートする。また、雑誌のロゴをカタカナの「ダイヤモンド」から英字の「Diamond WEEKLY」へ変更し、グローバルな視点を取り入れたメディアを目指す。表紙デザインも一新し、質実剛健とスタイリッシュさを兼ね備えたものになる。

さらに、2019年に統合した雑誌とデジタルの編集部によるシナジーを最大化し、「雑誌モデルの進化形」を創出する。現在、ダイヤモンド・オンラインの会員登録者は107万人、有料会員は4.3万人を突破している。一方、『週刊ダイヤモンド』はビジネス週刊誌として31年連続で市販売り上げNo.1のポジションを堅持している。今後も雑誌とデジタルがサブスク事業の両輪となり、デジタルとのシナジーを活かした雑誌作りを心がける。

リニューアル後のサブスク雑誌は、ビジネスリーダー層に向けた深掘り情報を充実させ、読者セグメントを明確にすることで、ダイヤモンド・オンラインと連動した新たな広告プロダクトを打ち出し、広告主企業と読者との深いエンゲージメントを支援するソリューションを積極的に提供していく。

ダイヤモンド編集部の浅島亮子編集長は、デジタルビジネスで培った先駆者メリットを活かし、「雑誌とデジタル」の両輪でサブスク事業の強化を図ると述べている。111年の歴史を持つ『週刊ダイヤモンド』だが、伝統に安住することなく、忖度を排除した唯一無二の経済メディアを目指すとしている。